BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

WBOウェルター級タイトルマッチ予想

2011-05-07 21:29:33 | Boxing
王者 マニー・パッキャオ VS 挑戦者 シェーン・モズリー

予想:パッキャオ 判定勝利

モズリーのスタミナ難はトレーニングやコンディショニングで
どうこうできる段階を超えているものと(勝手に)判断してのこの予想。
メイウェザーをトラブルに陥れた右の一発が火を噴く可能性も捨てきれないが、
すでにパッキャオ陣営は対応策を練っているはず。
モズリーといえばデラホーヤに2勝したことが光るが、
フォレスト、ライトには連敗。
また、ウェルター以降での鮮やかなノックアウトはバルガス、マヨルガ、マルガリートという、
並べて見ると「いかにも」な連中。
パッキャオのスピードを捉えきれるとは考えにくい。

パッキャオの側に不安要素はあるのか?
挙げるとするならば2つ。
一つ目はモズリーのパンチ力。
パッキャオがライト以降で翻弄してきた相手は基本的には体力型
(ディアス、ハットン、クロッティ)と連打型(デラホーヤ、マルガリート、コット)。
一発の威力は過去の対戦相手と比して最も危険であると考える。
二つ目は当日のウェート差。
マルガリート、クロッティはミドル級超まで戻してきたが、
圧倒的スピード差で振り切った。
モズリーがパッキャオに追随するほどのスピードを今も持つとは思えないが、
マルガリート戦で見せたホプキンスばりのクリンチで、
強引にパッキャオのスタミナを削り取ることも十分予想される。
そうなった際の対応策が早い段階で用意できなければ、
一発に沈む危険性なしとはしない。

まあ、今日はあまり面白くない試合を観たので、明日は楽しみたいと思う。

WBA世界バンタム級タイトルマッチ

2011-05-07 21:25:46 | Boxing
王者 亀田興毅 VS 挑戦者 ダニエル・ディアス 

興毅 11ラウンド終了TKO勝利

考察 ~興毅~

序盤(2ラウンドだったか)に見せたジャブ3連打から右にヘッドスリップしながらの
左ストレートに、一瞬セルヒオ・マルチネスのシルエットが浮かんだが、
4ラウンドに右アッパーを効かされた次の瞬間にさりげなくバッティングをかますところは
さすがとしか言いようがない。
いや、相変わらずと言おうか。
ラウンドが進むごとにジャブが減り、左ストレート以外はナックルパートが当たらず、
ボディワークはもともと皆無で、フットワークはどんどん鳴りを潜めた。
また、左をヒットさせるごとにニヤリと笑う様は、そのラウンドのポイント奪取を
確信したかのようで、KOを目指すというのはリップサービスであることを物語る。
また7ラウンドの開き直りのカウンターでダメージを与えた際には
すかさず自身の回復を目指すところなど、余裕の無さも見てとれた。
8ラウンドのダウンは足を踏んでいたように思うのだが、さて。
続く9ラウンドは露骨なローブローを連発。
10ラウンドのチャンスには猫パンチの雨あられ。
11ラウンドの詰めの段階ではジャブがゼロ発。
レフェリーストップを呼び込むにしても稚拙すぎる。

心身に染みついた親父直伝の亀田スタイルは、
どんなトレーナーを雇っても削ぎ落とせないのだろうか。
絶対的な強者との対戦が望まれる。
それこそが興毅の進化の無二の方法だと思われる。

今手元に一冊の本がある。
『ボナンザVS勝負脳 ――最強将棋ソフトは人間を超えるか』
150ページから引用しよう。
「格闘技にたとえれば5割の力で勝てるような格下の相手とばかり戦ってばかりでは、
自分の本来の能力を出し切ることができない。はるかに格上の強者と対戦し相手が
鋭いパンチを放ってきたとき、それを瞬間的によけることができるかどうか……。
自分の潜在能力に気づくことは強者との対戦でなければできない」


考察 ~ディアス~

なぜニカラグア国旗と旭日旗を持ち続けているのか。
それはテレビ向けのパフォーマンスだから、と信じたい。
試合前のインタビューが本音ならニカラグア国旗だけで充分のはず。
こういう演出がボクシングをチープに感じさせるのだ。

この選手は基本的にカウンターパンチャーだ。
しきりにリーチの長さが喧伝されていたが、初回のワン・ツーを見てガックリ。
体幹も細いので、ストレート系を打つと上半身と下半身のバランスが容易に崩れる。
反面、ショートアッパーのカウンターは相手の八の字ガードも手伝って
要所でヒットした。
ただし、当たったのはそれだけで左右フックの連打は王者よりもナックルが返っていたが、
威力は無いに等しく、それは世界戦の初防衛にちょうどいいというよりも、
世界前哨戦にちょうどいいレベルと見受けられる。
かつて興毅は「俺とやった奴をおれより早く倒せる日本人がおるんか!?」と
吠えていたが、さすがにこのディアスを山中や岩佐と戦わせたいとは思わない。
ミスマッチもいいところだからだ。

PS.
TBSの実況、解説はレベルアップしませんなあ。
なぜワセリンを塗り過ぎているとダメなのかを視聴者に解説できるようになってほしい。
そういうトリビアからボクシングの危険性や公平性を伝えられるのだから。

ところで、この前の亀田大毅の試合を見れるところをご存知の方、いませんか?
いらしたらコメント欄でご一報いただければ幸いです。