今回飛び込みで見た「卒業」の感想を述べさせて頂きます。中学生時代観た印象と、ゼミで論議論争が授業だった学生時代と社会人を経験した今の自分が等身大でこの映画の良さを感じられていることを伝えたいと思います。ただ、言いたいことが多くてまとまりませんので概要をまとめテーマ的に羅列しました。 (まだ未完成なので、後日文面修正し資料映像を追加します)
No.7 バークレーでの星条旗がこの映画すべてを語っている 2020.01.21 記
この公開当時の予告編を観るとこの映画の主題テーマがハッキリ解る気がします。
まずエレーンを追いバークレー校に行き待っている時には、アメリカ星条旗が高くそびえるポールにはためいてます。それは文武両道学生としての期待される卒業生の一人としての象徴人物カットのようですが、しかし当時のアメリカの若者のように米社会を既に危惧し、このままエリート社会の親と同じ裕福社会の一員になるかの選択苦悩からの憂鬱な一青年とみなす法が良いようです。
有閑マダムロビンソン夫人との不倫と汚い社会から別れ、これからエレーンから気づかされた”純粋 ピア”な心を持って彼女を迎え、自分の純粋で真っ直ぐな心で卒業後の進路を見つけだそうとしている風景ですねー。それが当時のモラル社会を壊し、二人で出直すラストにつながると思います。
つまり当時の米社会、ベトナム戦争介入や古い米モラルの価値観が、このバークレーの若者達によるヒッピー文化発生と浸透によるアメリカの価値観の変革期で有ることを全く自国の危機と感じていない裕福大人社会を風刺し描いています。
また友人がど んどんベトナムに行くことや、その介入戦争で泥沼化して プロステスタント宗教モラル社会の本質が根底から覆されて「親が信じている以前の米国価値観」が否定される事に気づいた裕福層の子どもたちにも浸透し、その子供から見た大人社会の鈍感な米社会をあざ笑っているかのように描い映画なのかもしれません。
その映画をアメリカン・ニューシネマとして呼ぶようで、既存の大手撮影所システムでは作れない社会批判風刺映画なのです。
その証左には、この「卒業」の公開から四年後にニクソンショックが起こり、弱いアメリカが実証されました。この弱いアメリカを象徴したた’71年のニクソンショックになる要因としてこの映画が公開された年には既にベトナム戦争軍事費などでドルが流失し財政赤字になっています。
またこの映画でベンが親から卒業祝いとして送られたアルファロメオ 赤いスポーツカーはイタリー製です。ロビンソン夫婦がエレーンを宿した車は米国製のフォードだそうですので、その当時戦後1947年頃はフォードなどが裕福層に好まれていたことを実証します。しかしこの公開時では、欧州の車が輸入されその車を乗るのがステイサスだったようです。しかしその欧州車輸入でアメリカの貿易赤字に陥ることになりますが、この当時の裕福層にはちっともその危機感をエていなかったようです。
このことは最近公開された映画「フォードVSフェラーリ」原題:ルマン66 を観れば解るように袖に米国車のトップフォード社が60年代にはいってから業績が不振でえい、その挽回のため欧州フランスルマンで優勝しフォードの名をあげる内容の映画でした。
つまり映画公開時1967年にはまだこの当時多くの裕福層の人々や一般市民には認識されてない弱いアメリカ ベトナム戦争介入による軍事費の膨大で財政赤字になり、輸入で貿易赤字になっていることを感じ取ってない様子を、この一般的なモヤモヤ憂鬱米好青年ボンボン主人公ベンジャミンの目を通して、まだ気づかないアメリカ社会批判の風刺映画だと気づいた若者に受け入れられたのでした。
The Graduate (1967) Movie Trailer
Recent college graduate Benjamin Braddock is trapped into an affair wi...
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No.6 縦の構図におけるレンズ・フォーカス前後による映像効果 2020.01.21 記
雨の車の中でロビンソン夫人から娘のエレーンともう合わないでと言われたベンは、エレーンの部屋に行きエレーンをしんよさせようとした。しかし部屋の廊下にロビンソン夫人が現れる場面で距離が短いが縦の構図を意識したレンズフォーカス移動による人物の感情を上手く表現していました。
エレーンのUpの後ろにあまいピントの母親ロビンソン夫人現れ部屋の二人を見ます。そしてベン驚いたUPカット。そうしたら切り返しエレーンのUPが後ろを振り向く際、奥のロビンソン夫人へピントを合わせ、今までの話の相手が夫人母親だとしり驚くと、再びエレーンは顔を向き直しましが最初ピントが甘くボケボケの顔ですが、意識がはっきりしことの重大さを認識するに及んで顔のピントが合ってきますそして発狂しベンから離れていきます。・
画面斜めの不安の構図といい、このピントで人物感情を表現するロバート・サーティース撮影監督はすごいです。
1:09 からエレーンの部屋での三人のシーン
The Graduate (1967) - I have a date with Elaine
Benjamin drives up to pick up Elaine for a drive but Mrs. Robinson ste...
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No.5 美術装飾からのベンの憂鬱表現など 2020.01.20 記
まず熱帯業の水槽の中の熱帯魚とポッンプの泡が、ベンの心情を表している。それはこの小さな世界=アメリカの資本主義での富豪層としての世界と背中合わせの米社会。ベトナム戦争介入の泥沼化社会不安感からのバブルのような存在の自分。
それからパーティー広間に降りる時の階段でのピエロの絵が効果的にカメラに捉えられている。それはベン自身が、親のピエロ道化師のようで滑稽であることを思わせます。大学を卒業しても、あだ親の所有物のようだと感じさせなお憂鬱にさせます。
またエレーンの部屋で、エレ^ンのおとなになった肖像画も物語の前フリとして出てきます。
1:17 から階段ピエロ絵のシーン
No.4 ベンが東部一流大学での学生生活において、大学陸上部スターで新聞部長であり○○財団奨学金を得ていた人物設定構成の脚本に関して 2020.01.20 記
映画の原作はチャールズ・ウェッブ氏です。確か中学か高校生の時に一度読んだ気がしますが殆ど覚えていませんが、陸上部と新聞部長のことはあまり書かれていなかった気がします。映画での陸上部スタートと新聞部長の肩書は間接的に表現されていると思います。
新聞部長の肩書は、先に書いた卒業後のベンの憂鬱で述べたように、映画では全く出てきませんがこの当時のアメリカはベトナム戦争の泥沼化でアメリカ社会が土台から揺れ動いている時代ですので、新聞部若きジャーナリストトとしては、異国ベトナムでの同じ若者の悲惨さを嘆くはずです。それを大学新聞で論じるはずです。この映画の脚本家は、バック・ヘンリー氏とカルダー・ウィリンガム氏です。バック・ヘンリー氏は先ごろ2020年1月8日 89歳歳でなくなったそうです。バック・ヘンリー氏は「卒業」の後に同じマイク・ニコルズ監督と再び組んで映画「キャッチ22」を書いています。このキャッチ22」は第二次世界大戦時、イタリアの島での戦争に従軍する人々の狂気を描いた作品だそうで、当時のベトナム戦争を比喩する内容ですのでこのベトナム戦争批判のジャーナリズム精神が、卒業後の親の富裕層権威主義社会に反発するこのになり自宅での憂鬱さを増したのだと考えるのは当然だと思います。あの自宅プールでのスキューバー姿にされながらもいやいや友人家族に紹介される場面を見ても分かりますねー。
まら大学陸上選手花形選手スターの俊足設定は、エレーンに愛想を疲れ去られた後、バークレーの大学近くで待ち伏せ、バスに乗ったエレーンをおいかけるしーんでと赤い高級スポーツカーアルファロメオで挙式中のエレーンに会いに行く途中にガス欠になり、車を乗り捨て大学陸上部で鍛えた俊足で走っていく事にこの人物設定が生きてきます。
またアルファロメオ高級車を乗り捨てっていくという設定は、もう裕福層の権威主義からのオサラバを表現しているようです。
ガス欠でアルファロメオを乗り捨て走るベン
GREAT SCENE - The Graduate (finale)
From "The Graduate" (1967) Ben Braddock (Dustin Hoffman) get...
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バスとの追いかけシーン
'The Graduate'- stalking Elaine
Benjamin 'stalks' Elaine on Sproul Plaza and Telegraph Ave in ...
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No.3 ラスト バスでの二人の未来 マイク・ニコルズ監督の即興演出 2020.01.20 記
映画のラスト、バスに乗り込んだベンとエレーンは一番後ろの席に座るなり”やっと二人で幸せになれる”とおもいき、車内の前を見ると一般乗客が二人を怪訝に見ている。二人は急に不安になり躊躇した表情になってくる。バスはそのまま走り去っていくのですが、この二人の未来を暗示していた名演出のラストでした。
マイク・ニコルズ監督は、わざとカットをかけるのをのを遅くして俳優二人に予定外の不安な表情をさせたということです”。つまり予測不可能な即興演出をしたわけです。それがあの当時一般社会での米無宗教モラル圧力に対しての未来の不安”につながった演出に成ったようです。
このことは後の映画「イージーライダー」のラストを観ればの通り、住民からの圧力で破滅の道へと導かれ、住民から抹殺されます。
またこの即興演出は、多分に当時のフランスのヌーヴェル・ヴァーグの若手演出家の手法を取り入れているように思われます。更にこの手法は今、日本の諏訪敦彦監督が取り入れてよく演出しています。監督としては、俳優の予測不可能な表情や動きを撮ることは、またある意味で監督演出の力量を試す手段なのかもしれませんー。
The Graduate -- Hello darkness
Hello darkness, my old friend I've come to talk with you again Bec...
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No.2 アメリカの1960年代後半から’70年代の宗教観 2020-01-19 記
名場面のラストでは、新車スポーツカー赤いアルファロメオもガス欠で動かなくなり、エレーンの結婚式が行われている教会まで大学時代得意な陸上選手の足を使い走っていきます。
そこで観たエレーンの既に行われている教会での挙式を見て ”Jesus Christ ジーザス・クライスト” なんてこった とスラングで言います。 このJesus Christ は、日本語ではイエス・キリストと言いギリシャ語の発音だそうです。 アメリカ映画を観るとよく科白の中に出てきますねー。 神の子であるイエス・キリストの名を軽々しく口にするんのもこの時代の米宗教観の変革期であるようですし、この時代のバークレー発祥のヒッピー文化の若者の無宗教観が反映されている気がします。
更に追い打ちをかけるかのようにベンがエレーンを略奪し長老会派教会から逃げる時ににはベンが教会の入り口ドアを十字架で塞ぐ始末です。当時のアメリカの宗教概念が、ベトナム戦争の泥沼による社会不審による社会風刺のようで興味深かったです。
その略奪が成功し、意気揚々バスに乗り込んだ二人の表情がだんだん不安の様子になるのはこの宗教観からのようです。米国は、日本と違って武士道による道徳観がなく聖書による道徳教育がなされています。この時代の社会不安と過去の社会モラル不安から生まれた自然と自由を尊重する若者ヒッピー文化風潮の危惧さを表現しているかのようですね。
No.1 2020-01-10 記
口笛でMrロビンソンんを吹くと夫人と夫に咎められる。
雨のドライブの中その口笛が呼んだようにロビンソン夫人が土砂降りの中から車にものすごい行相で乗りもんで来て”娘に近づかないでー”と言い切る。またその後、買い物帰りで階段を上っている時の口笛は、ミスターロビソンが現れれ”家族ん危機”を訴えるが、夫人との不倫は”挨拶ていど”と言い返す。更に激怒する夫。この映画の当時の米超エリート学生の陳腐な珍回答がが、当時の自由ヒッピー文化のアメリカ若者の考えからのように思えます。
The Graduate (1967) - I have a date with Elaine
Benjamin drives up to pick up Elaine for a drive but Mrs. Robinson ste...
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4K修復シネスコ画面できれいで色彩が鮮明で良かったが、音響が硬い気がしました。これはますたーが硬いのかもしれませんが、サイモンとガーファンクルの歌は、デジタル音響最良の音質で聴きたかったものです。
またホテルで初めてロビンソン夫人と不倫をする前に、画面が斜めの構図でベンの不安精神をよく表現してたのが分かりました。家庭モニターでの鑑賞ではよく分からずこのシーンの作者の意図を飲み込むことは希薄になるようです。是非、大画面のスクリーンでご確認ください!
THE GRADUATE - Official Trailer - In cinemas June 23rd
One of the most beloved American films of all time, THE GRADUATE is 50...
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ロビンソン夫人とのことでと悩む時、「4月になれば」 の曲がー
キャサリン・ロスさんは、やはり目鼻立ちがはっきりするだけ純粋で綺麗でした。特に大学バークレー校から街に出てくる姿は、当時の米大学での金持ちの女学生を表現していると思います。グリーの賞とコートに白パンツ姿。パブリックアイビールックのようです。
その後の映画「明日に向かって打って」のキャサリン・ロス同様にいいです。
当時はキャンデス・バーゲン派とキャサリン・ロス派に分かれていた気がしますが、当然キャサリン・ロス派でした。しかし今ならキャンデス・バーゲンに成っているようですが・・・。
ホフマンの美男子」ラストに向かうに三枚目に その後のホフマン作品すべて三枚目役ヘ。しかしそのほうが成功したと思います。
劇中に
一流エリート校を卒業し送られたのがこの赤いアルファマロメオ今観て気づきました。最強高級車だとー。意味があったのですね・・・・。またロビンソン夫妻が恋愛r中の時はフォードだったと行ってベンがロスを”フォードすごい! フォードの子”というのが可笑しいです。
ロス バークレー校の学生 カリフォルニア州立大バークレー校のことで米一流大学の学生で頭脳明晰な女学生を表現していると同時に自由な論争が出来る場所で、ヒッピー文化発祥の地とも伺えられ、ラストの結婚式逃避する考えの有る女学生像を表しているようです。
構成がいい台本
一流大学の当時の社会憂鬱をベンをとうして、ベトナム戦争、宗教等に対する若者の考え。それが反社会行為の不倫へと向かわせたようです。
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