たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はモーツァルト:ヴァイオリンソナタ第28番です。
比較的明るく弾むような曲調の多いモーツァルトの曲ですが、この曲は短調という事もあって、どこか切なく寂しげなメロディがつづく一曲です。
作曲された当時、モーツァルトの母親が亡くなっていた事も少なからず影響があったのかもしれません。
そして、ソナタの多くの場合は、たいてい全3楽章で作曲されますが、この曲は全2楽章で作曲されています。

第1楽章:低音のピアノが、もの悲しく響くとヴァイオリンもいつの間にかそれに
合わせて歌い始めます。
ピアノの響きが少し速くなると、悲しみが少しずつ大きくなるような・・・、
少し切ない響きが残ります。
ピアノを中心に徐々に高音へ向かうと、やや明るい表情になりますが、
どことなく無理をしているような、そんな風にも聴こえてきます。
やがて、落ち着くと元のメロディがゆっくりと奏でられますが、
逆に落ち着いた分だけ虚しく響いているようにも聴こえてきます。
しっかりとしたピアノのリズムに寄りかかるようなヴァイオリンの響きが、
悲しく響いていきます。
何かを強く訴えたいのに、どうしても最後まで伝えきれずに、もどかしくも
切ないフレーズが続き、後ろ髪を引かれるように切なく終わっていきます。
第2楽章:しとしとと、もの悲しく響くピアノが、とても切なく響き渡ります。
つづくヴァイオリンがしなやかな分だけ、一層その雰囲気を切なく感じさせます。
だんだんと、少しずつ盛り上がっていきますが、その響きが大きくなる程
苦しく感じます。
やがてその、緊張の糸がぷつりと途切れたようになると、ピアノがなだらかに
流れ、寂しさにため息をついているようです。
しかし、それで少し落ち着いたかのように、諦めのような、ふんぎりが
ついたかのような優しいメロディが聴こえてきます。
しなやかに、ひっそりと流れるヴァイオリンのメロディはとても美しく響き
束の間の休息を与えてくれるかのようにおだやかな時間が流れていきます。
ただ、どうしても悲しみは拭いきれず、元の悲しいフレーズに戻っていきます。
そして、言いようのない思いを込めるかのように、最後の力を振り絞って
ラストを締めくくります。

いつも明るいモーツァルトの曲が、こんなに寂しく切なく流れると、少し以外な感じもしましたが、言い知れぬ思いがひしひしと伝わってくるような、切なく儚い曲調がなんとも魅力的な一曲です。
そして、時折聴こえてくる激しいフレーズや、優しいフレーズがその辛い胸の内をさらけ出してくれているような、味わいの深い一曲だと思います。
≪オススメCD≫
パールマンでどうぞ
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★
≪おすすめシチュエーション≫
切なくこころにしみる一曲です。

今日はモーツァルト:ヴァイオリンソナタ第28番です。
比較的明るく弾むような曲調の多いモーツァルトの曲ですが、この曲は短調という事もあって、どこか切なく寂しげなメロディがつづく一曲です。
作曲された当時、モーツァルトの母親が亡くなっていた事も少なからず影響があったのかもしれません。
そして、ソナタの多くの場合は、たいてい全3楽章で作曲されますが、この曲は全2楽章で作曲されています。

第1楽章:低音のピアノが、もの悲しく響くとヴァイオリンもいつの間にかそれに
合わせて歌い始めます。
ピアノの響きが少し速くなると、悲しみが少しずつ大きくなるような・・・、
少し切ない響きが残ります。
ピアノを中心に徐々に高音へ向かうと、やや明るい表情になりますが、
どことなく無理をしているような、そんな風にも聴こえてきます。
やがて、落ち着くと元のメロディがゆっくりと奏でられますが、
逆に落ち着いた分だけ虚しく響いているようにも聴こえてきます。
しっかりとしたピアノのリズムに寄りかかるようなヴァイオリンの響きが、
悲しく響いていきます。
何かを強く訴えたいのに、どうしても最後まで伝えきれずに、もどかしくも
切ないフレーズが続き、後ろ髪を引かれるように切なく終わっていきます。
第2楽章:しとしとと、もの悲しく響くピアノが、とても切なく響き渡ります。
つづくヴァイオリンがしなやかな分だけ、一層その雰囲気を切なく感じさせます。
だんだんと、少しずつ盛り上がっていきますが、その響きが大きくなる程
苦しく感じます。
やがてその、緊張の糸がぷつりと途切れたようになると、ピアノがなだらかに
流れ、寂しさにため息をついているようです。
しかし、それで少し落ち着いたかのように、諦めのような、ふんぎりが
ついたかのような優しいメロディが聴こえてきます。
しなやかに、ひっそりと流れるヴァイオリンのメロディはとても美しく響き
束の間の休息を与えてくれるかのようにおだやかな時間が流れていきます。
ただ、どうしても悲しみは拭いきれず、元の悲しいフレーズに戻っていきます。
そして、言いようのない思いを込めるかのように、最後の力を振り絞って
ラストを締めくくります。

いつも明るいモーツァルトの曲が、こんなに寂しく切なく流れると、少し以外な感じもしましたが、言い知れぬ思いがひしひしと伝わってくるような、切なく儚い曲調がなんとも魅力的な一曲です。
そして、時折聴こえてくる激しいフレーズや、優しいフレーズがその辛い胸の内をさらけ出してくれているような、味わいの深い一曲だと思います。
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喜:☆★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★
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切なくこころにしみる一曲です。

