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医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

赤ワイン含有成分まねた薬、肥満などに効果ある可能性=グラクソ・スミスクライン社

2008年11月05日 | 創薬
[ロンドン 4日 ロイター]
 赤ワインに含まれる成分を模して開発が進められている薬が、肥満や糖尿病対策として役立つ可能性があると、研究チームが4日明かした。

 製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK.L: 株価, 企業情報, レポート)の薬「SRT1720」を使ったマウス実験で、レスベラトロールの約1000倍、動物のエネルギー消費やインシュリン・グルコース数値を下げるのを助ける働きがあるエンザイムを活性化させる効果があったという。レスベラトロールは、ブドウや赤ワインに豊富に含まれる成分。同結果は、専門誌「セル・メタボリズム(細胞代謝)」で発表された。

 同薬の開発を担当したグラクソ・スミスクライン傘下のサートリス・ファーマシューティカルズのバイスプレジデント、ピーター・エリオット氏は「今回活性化させたエンザイムは、人々スポーツジムに行った際に活性化させるのと同じもの」とした上で「なのでわれわれは、この薬のプロフィールはとても安全だと考えている」と述べた。

[ロイター 2008年11月05日]
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-34737020081105

カロリー制限で血流増大に効果、マウスで確認=名古屋大学

2008年11月05日 | 循環器
 カロリーの摂取制限(ダイエット)をすると、血管が作られて血流が良くなることを、名古屋大医学系研究科の室原豊明教授らのグループが動物実験で突き止めた。6日に米医学誌電子版に発表する。肥満症になると、心筋梗塞(こうそく)や閉塞(へいそく)性動脈硬化症の発生頻度が高まるが、これらの予防や治療にカロリー制限が有効なことを科学的に証明した。

 グループは、マウスの両後ろ足の血管を縛り、人工的に閉塞性動脈硬化症に似た症状を作り出した。これらのマウスに35%のカロリー制限を行ったところ、通常の食事をするマウスと比べて、迂回(うかい)する細かな血管が1・5倍作られ、血流も1・5倍になった。

 カロリーを制限したマウスの血液中では、していないマウスと比べて、脂肪細胞が分泌するホルモン「アディポネクチン」が1・8倍に増加。このホルモンが欠けたマウスにカロリー制限を行っても血管が作られず、ホルモンが重要な働きをしていることが分かった。

[中日新聞 2008年11月05日]
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008110502000252.html