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「イコライザー」 (2014年 アメリカ映画)

2014年11月11日 | 映画の感想・批評


 昼はホームセンターの従業員、夜は世の中の不正を完全抹消する闇の「仕事」請負人。驚異的な能力を持ちつつも、それを隠して生きる陰影のある新たなヒーロー像をデンゼル・ワシントンが熱演。
 この男・イコライザーはちょっと変わっている。まず、武器を持っていない。しかし、彼の手にかかればありふれた日用品が必殺の凶器と化す。たとえば、ロシアン・マフィアの隠れ家での対決では、部屋の中にあった灰皿、ペーパーウェイト、グラス、花瓶、コルクスクリュー等を使い、強靭な男たちを次々と倒していく。その間、わずか19秒。ストップウォッチで自分の仕事のタイムを確認するところは、まるでコンピューターで動く精巧な機械のようだ。
 この男、人間的なところもある。まず、とても几帳面だ。朝の身支度から出勤するまでのよどみない動き、整えられた部屋の中、定時に帰宅し、食事も自分で用意する、などなど。それに読書家でもある。ベストセラーの100冊読破を実行中だ。今読んでいるのはあの「老人と海」。しかし不眠症らしい。今夜もティーバッグをナプキンに包んで向かうのは24時間営業の店。そこで同じ店の常連でもある娼婦のテリーと心を通わすのだが、彼女がロシアン・マフィアに痛めつけられたことで、彼の“イコライザー精神”が爆発することとなる。
 監督は「トレーニング・ディ」でデンゼルをアカデミー賞主演男優賞に導いたアントワーン・フークア。デンゼルの魅力をとことん知っている彼が、再びタッグを組んで成し得た、緊張感あふれるこの世界。SO COOL!!
(HIRO)

原題:The Equalizer
監督:アントワーン・フークア
脚本:リチャード・ウェンク
撮影:マウロ・フィオーレ、ASC
出演:デンゼル・ワシントン、マートン・ソーカス、クロエ・グレース・モレッツ、ビル・プルマン


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