「魂魄の塔」横での新たな鉱山開発届に対して、今日(5月14日)、知事が正式な措置命令を出した。
この間、開発業者の高飛車な対応に、あるいは県が一歩引きさがるのではないかとも危惧されたが、なんとか4月16日に業者に通知した措置命令案から後退することはなかった。
下が、県が発出した正式な措置命令の内容。下線部分が4月16日の案から追加された部分である。遺骨収集の主体が明確にされたことは良かったが、⑵の植栽等の措置が、採掘期間中も含むということがあいまいなままなのは残念だ。
なお、知事は記者会見できわめて注目すべき発言をした。それは、「(遺骨収集が)沖縄県民のみならず、日本兵や米兵の戦没者遺族等の心情に配慮した形で適切に行われるよう、人道的に配慮していただきたい」と、米兵の戦没者にまで言及したのだ。
今後の課題は、業者との「協議」で県がどこまで毅然と対応することができるかということとなる。「協議」が整わないまま、業者が採掘に着手すれば、県はただちに措置命令違反として事業の中止を指示しなければならない。
(2021.5.14 県自然保護課提供)