乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

在宅ケアにおける家族の困難

2010年10月03日 | 緩和ケア
介護問題は、時に殺人事件にまで発展することがありますね。人は追い詰められると、理性の垣根をあっという間に飛び越えてしまうことがあるようです。
原因が特定できれば、速やかに対策を立て、速やかに予防に努めたいところですが、、、介護問題って、自分が直面するまではなるべく見たくない、聞きたくないことでもあります。

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【遺族調査で終末期癌患者の在宅ケアにおける家族の困難感が浮き彫りに】

第15回日本緩和医療学会 2010年6月18日~19日 東京

 在宅終末期癌患者の家族は、患者の苦痛や病状、さらに介護の負担に強い困難感を抱いていることが、遺族を対象にした調査で明らかになった。大田原赤十字病院地域医療福祉連携課の石井容子氏らが、6月18日から19日に東京で開催された第15回日本緩和医療学会学術大会で報告した。同氏は、「患者の苦痛への対応や病状の進行について、医療者が家族介護者に十分説明することが重要」と述べた。

 石井氏によれば、一般市民の約50%が終末期の在宅療養や在宅での看取りを希望しているが、実際には癌患者の在宅での死亡割合は癌死全体の7.3%であるという。

 そこで、終末期癌患者と家族が安心して在宅療養に臨むため、家族介護者の困難感を明らかにすることを目的とした調査が行われた。対象は、在宅終末期癌患者の遺族で、在宅療養期間が5日以上、患者の死後6カ月から2年半、患者および遺族が20歳以上で、患者の病名を周知していることを適格基準とした。

 2009年7月から10月に調査が行われた。分析対象者は280人、遺族は女性が79.3%を占め、60歳以上が60.7%、患者の配偶者が56.4%、患者の子供が28.6%だった。一方、患者は男性が57.9%、平均年齢が72.8歳、在宅療養期間中央値は38日(5~3678日)、自宅での看取りが68.9%だった。

 「介護の負担」「往診医に関すること」「介護と仕事・趣味とのバランス」「患者の苦痛や病状」「訪問看護師に関すること」「在宅サービスの利用」「家族介護者の親族との関係」「葬儀に関すること」の8因子について、質問紙で尋ねた。

 調査の結果、「患者の苦痛や病状」に関する困難感が最も強く、「患者が日々弱っている姿を見るのがつらかった」と答えた遺族は90%、「患者が苦しむ姿を見るのがつらかった」が85%、「患者が症状で苦しんでいた時に、どうすることもできなかった」が67%だった。

 次に困難度が高かったのが「介護の負担」で、「目の前のことをこなすことに精一杯だった」が78%、「毎日が慌ただしかった」が77%、「患者のことが気がかりで、よく眠れていなかった」が75%、「患者中心の生活になり、介護以外のことを犠牲にすることが多かった」が69%だった。このため石井氏「医療・福祉関係者が家族介護者の介護負担を軽減するためのケアやサービスを提供する必要性がある」と指摘した。

 また、8因子を総合して困難感を評価した結果、家族介護者が在宅死を希望していない場合と家族介護者が男性の場合に、困難感が強いことが分かった。

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私の友達も、親や舅・姑の介護生活に入っている人が何人かいます。女性が介護をするのは、肉体的に大変です。あ、精神的にはもちろん大変なのはデフォですよ。

経験者の話を聞くと、寝付いてしまう“少し前” の状況下の介護が、肉体的には一番辛かったそうです。一日中、掃除しまくり、患者にかかりっきりになるとのこと。私も経験者なので、これはよ~~くわかります。

でも、癌は寝付く病気ではありません。介護者が一人いれば、比較的最期まで自宅で生活できる病気です、、、これ、家人の主治医が言った言葉なんですけど。また、癌で死ぬのもそんなに悪くないと考える癌の専門医も、時々ブログで見かけます。ですので私自身は、この言葉を救いにして生きているようなところがあります。

さて、がん患者を看取った私が、ひょえっと思ったのは、、、ヅラです。
私が住む地域では、カツラは棺に入れてはいけない。ですので、抗がん剤治療などで脱毛してしまった故人だと、棺に納める際、髪の毛をどうしようと悩みそうです。

抗がん剤は強い薬ほど脱毛しやすいと同時に、ファーストラインから使用する場合が多い。我家の場合もそうで、最後は新薬の分子標的治療薬だったので、髪の毛は生えそろい事なきを得ました。地域によってこんな制約もあります。

また、「火葬代を出せなくて…」と、故人をミイラ化する家族もいるようですが、私の場合、役所に死亡届けを出したら、市から「お見舞金」をもらいました。で、その金額が、市の火葬費用と同額。うまくできてるなあと思いました。
送る側の人は、ちょっと注意してくださいね。


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なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)