乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

乳癌と骨粗鬆症治療

2012年08月23日 | 病気・症状
骨粗鬆症の改善薬を飲み始めて10日が過ぎました。腰痛はバッチリ改善されています。

痛みのない生活。バラ色の日々を送っています。あああ、明日という日が希望と読めます。

痛くないということは、食欲にも関係大有りです。このところ、暑さも気にせず凄まじい食欲です。自分が骨粗鬆症であるという実感はまるでありません。ので、体組成を簡易に測れる体重計を買い、毎日測っています。というか、自信を取り戻すために乗っているといったほうが正解か。
薬を飲み始めた時は、10段階(低い0 -1 0高い)の6(標準)でした。

昨夜は調子こいてビールをぐんぐん飲んじゃいました。で、測ったら、体重が1キロ増加。骨量は7だったぞ。おや、ビールを飲むと、骨って増えるのか(爆)!?
まあ、、簡易体組成計なんてこんなもんですな。あてにはなりませんが、、、おおよそのめやすに使うつもりです。

念のため、この薬を処方した薬局へ問い合わせました。1錠飲んだだけで腰痛が改善というのは、そりゃ薬の奏効とはいえないと(笑)。

だよねえ(笑)。
人生、色々ありますわ。


しかしながら、乳癌の治療者となると、骨粗鬆症の問題は重要です。女性ホルモンの枯渇により、骨はもとより、筋肉量も減ってしまうからです。お肌の調子も悪くなるし、何より更年期症状といわれる諸症状がどっと出てくることが多いですから。

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【骨環境の改善が転位・再発を抑制する 】
  第48回米国臨床腫瘍学会 
2012年6月1日~5日 Chicago, U.S.A. 
             東京医科大学乳腺科教授 河野範男氏

 今回のASCOでは、閉経後早期乳癌の術後補助療法としてアロマターゼ阻害薬の投与を受けた患者において、骨粗鬆症の治療を受けていたと報告した患者は乳癌の再発率が低いという解析結果が発表されました。実際の骨粗鬆症の有無に関わらず、骨粗鬆症の治療を受けた患者では、無イベント生存期間(EFS)、無遠隔再発生存期間(DDFS)の有意な改善が認められました。



 ステロイド型のアロマターゼ阻害薬であるエキセメスタンと、非ステロイド型アロマターゼ阻害薬アナストロゾールを5年間投与し、有効性と副作用を比較したNCIC CTG MA.27試験の、サブ解析の結果です。



 エストロゲンの枯渇によって出現する副作用には様々なものがありますが、アロマターゼ阻害薬に特徴的な副作用として、骨代謝に及ぼす影響が挙げられます。この試験では、2剤間の再発抑制効果に差はありませんでしたが、エキセメスタン群で骨粗鬆症の頻度が少ない傾向にあったことが、2010年のサンアントニオ乳癌シンポジウムで報告されています。



 一方、骨粗鬆症というのは骨代謝回転が高い状態であり、前臨床では癌が骨転移しやすい状態であることが証明されています。骨粗鬆症を予防・治療することは、癌の転移を予防する可能性もあるわけです。



詳細はこちら(PDFウインドウで開きます)
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/cancerex/asco2012_kouno.pdf

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この報告で気になった点を取り上げますと、
> 骨粗鬆症なし・骨粗鬆症治療あり、骨粗鬆症・骨粗鬆治療あり、骨粗鬆症な し・骨粗鬆症治療なし、骨粗鬆症・骨粗鬆症治療なしの順に予後がよく、リーズナブルな結果だと思 います。つまり、骨代謝回転が高いと予後が悪い、回転を抑えると予後がよいということがはっきり出ています。 

> その機序ですが、破骨細胞が骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨を作るというリモデリングが骨では常に起こっています。破骨細胞による骨吸収が起こる際には増殖因子が骨髄内に放出され、骨 芽細胞が新しい骨を作る際に利用されます。ここに癌細胞が進入すると、増殖因子が癌のために使われるだけでなく、癌細胞がサイトカインを産生して骨芽細胞のRANKL発現を誘導し、RANKLが 破骨細胞の分化を促進させます。つまり骨の破壊と腫瘍増殖はお互いに促進する関係にありいわゆる骨微小環境における悪循環が起こるのです。

> また癌細胞が骨髄に入ると、増殖の過程でEMT(Epithelial-Mesenchymal Transition:上皮間 葉転換)が起こり、転移能が高まるという説も注目されています。

> これらのことから、骨環境を整えれば、癌患者の予後が改善すると推察できるのです。
ただし、このNCIC CTG MA.27試験は、患者のセルフレポートを基にしているというところがちょっと弱い。薬剤を服用している期間もまちまちですし、確定したことを言うには、もっときちんとした前向きの試験が必要でしょう。


以上、骨微小環境における悪循環と、予後改善の推察を述べています。
この報告はアロマターゼ阻害薬使用患者についてのものですが、私のように化学療法で閉経が早まった人も、骨密度が急激に低まることは推測できますよね。
事実、整形外科の医師は私に、乳癌で閉経が早まったのならば、骨粗鬆症の薬を飲んだ方がいいよと、薬を出したわけですし。

なので、しばらく体組成計に毎日乗り、様子を見ようと思います。
本音は薬は飲みたくないのですが、、、だって、私って薬を飲む習慣がなく、飲み忘れてしまうんです、、、が、仕方ないですね。希望ある生活を続けるために。ぐっすん。

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なかのひと

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