西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

新作長唄

2011-09-08 | 長唄を作った人たち (c) y.saionji
新作長唄


歌舞伎座でも新作長唄に、知識人の歌詞が使われ、
明治政府の奨励策とはいえ、一種の流行現象の観がある。

もっとも、政府は脚本の改良を最優先課題にしたため、
河竹黙阿弥没後(1893・明治26年)、
脚本を書くという仕事は、狂言作者ではなく、
専門の劇作家にゆだねられるようになった。

それが学者などの知識層に波及した、ということだろう。

教育者の下田歌子作詞「千手の前」(1903・明治36年)
は、歌舞伎座7月興行の所作。

作曲は杵屋勘五郎(5世)。


 〓 〓 〓 

tea break・海中百景
photo by 和尚