ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

KAIGO.介護 番外編の16 うちのおかんはえらかったとゆう話。

2013年01月25日 22時24分27秒 | 介護な日々
久しぶりの番外編です。
ちょっと思い出したので忘れんうちにアップしとこということで。


どこの母ちゃんもたいてい同じ。
口うるさくてメンドーでやかましくて
「早よしなさい」と「いつ勉強すんねん」と
「まだ起きとんのかいな」が口癖みたいなもんで
なんかっちゅーと
「あんたそんなんでホンマええのんか?」とか
「もうちょっとしゃんとしなさいや。」とか
「もうエエトシやのに心配やわ」とか
ぐちゃぐちゃと説教する。

そやのに・・・いざという時は一番頼れるとゆうか・・・
困ったときは結局母ちゃんとこに行くとゆうか・・・


昔むかしのことじゃった。

それはちゃちゃめが24か25くらいの時のこってす。
それまでの人生で最悪とゆうてええぐらいショックを受けるという出来事がありました。
何があったのかは・・・今でも恥しくてとてもゆえまへん。
ヒトから見たらごっっっっっっっつしょ~むないことなんです。
ホンマにめちゃくちゃくだらないことなんですが、
その時のちゃちゃめは奈落に落ちた感アリというほどの衝撃を受けたわけで。

たとえて言えばめちゃめちゃ憧れてた男子に思い切ってコクったら
ありえへんほど笑い飛ばされて振られた挙句みんなに言いふらされた、みたいな。

イヤ、たとえですよ。そんなことがあったわけやありません。
だって、それはしょうむないことちゃうでしょ。
十分「そら辛いなあ」とゆうて理解してもらえることですし。

でもちゃちゃめに起こったことはハタから見るとホンマにしょうむないんです。
だから今でも何があったか言いたくないわけ。
「あほくさ、そんなことでショック受けるか~?」といわれること必定ですもん。
絶対理解してもらえへんと今でも思います。


まあ、他人にはつまらんとしか思えんあるモノを凄い大事にしてたのに
その大事なもんがある日突然目の前で爆発してなくなった、と思てください。
(わかりにく・・・)

ものすご、めちゃめちゃショックやって、
翌朝仕事にいかなあかんのにしんどくてしんどくて
泣けて泣けて出るに出られなくなってしまいました。

自分でもショックを受けた自分が信じられませんでした。だって
「なんでこんなことでこんなに落ち込むねん? アホちゃうか、ウチは」
とマジで自分でもそう思いましたもん。
「落ち込むことちゃうやんか。なんでやねん?!」
と自分にあきれ返って、にもかかわらず辛いのも事実でした。
もちろんこんなことで仕事休めません、理由にならんし。

けど、どないもこないもなくなってたのはホンマでした。

さすがに様子がおかしいと思うたんでしょう、
部屋から出るに出られへんでいるとこへおかんがやってきました。
「あんた、いったいどないしたん?」
と心配してくれるんですが当然ウチは初めは何も言えませんでした。
絶対「そんなしょうむないことで何ゆうてんの!」
と言われると思うたからです。
だってホンマにしょうむないことが原因やってんもん。(くどい)

でも、心配そうに黙って見つめるおかんに黙りとおすことができず
ウチはぼそぼそと何があったか打ち明けました。
それから言い訳として
「自分でもこんなしょうむないことで落ち込んでるておかしいと思うねんけど
エエトシして、小さい子どもみたいで情けないて思うんやけど・・・。」
と言いました。

そう、私はきっとおかんに
「しょうむないことで泣いて! ほんま子どもみたいやな!」
と言われると思たんです、それを覚悟して白状(?)したのですが・・・

ところが、おかんはこないゆいました。
「子どももおとなもえろうかわらへんで!! 
そ~か~、あんたにはそれはものすご大事なことやってんなあ。
何が大事でもええんやで。
あんたはずうっとそれをささえにしてきたんやねえ。
子どもっぽいとかそんなん関係あらへんで。
小さい子ォもおとなもいっしょや、大してかわらへんて!
・・・そうか、そら辛かってんなあ。」

すっごい意外でした・・・・。

でも、ものすご嬉しかったんです。
しんどいということをわかってくれたて。もうそれだけで十分でしたわ。
私が大事と感じていた「それ」の価値は多分おかんには全然わからんかったと思います。
でも、そこは問題ではおまへん。
理解はできなくても気持ちに寄り添ってくれた、それだけで十分でした。
(ちなみに仕事は午前中休みました。こらこら。)

カウセリングの極意は理解ではなく寄り添うことやそうです。
もちろんうちのおかんが何十年も前にそげなこと知ってたはずがおまへん。
テクニックなんかやなく理屈やなく自然にそうしたんやと思います。
何より「「子どももおとなもえろうかわらへん」と
何度も言ってもらったことは今もはっきり覚えています。
そや、何が原因でも、おとなでもしんどいことはしんどい思うてええんや、て。
 

さて、ウチは今自分の子どもらに寄り添えとるやろか。
いやあ~・・・まだまだやなあ・・・。

子どもになんかあれこれゆうのって、
「あんたらのためにゆうてんねん」などとおためごかしして
ホンマは自分が安心したいだけやないやろか。
ほんまに子どもらの心に寄り添えてるんやろか。

20年以上自分もおかんをやってんのに、全然まだわかってまへん。しくしく。
こんな出来の悪いおかんの子どもでいてくれるあんたらはエライわ!!
・・・なんちて。

ま、おかんはおかんのおかん見習うて頑張るわ~。
いや、うちのおかんはホンマえらかってんで!
コメント
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