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定年後の伊豆高原 バラと酒と音楽と

伊豆高原に終の棲家を建築し永住。カミサン、愛猫ジローとの伊豆での老後は如何に。薔薇・酒・音楽・日々の徒然。

チクショウ

2010年02月17日 | 定年後の徒然日記
この四日間、毎朝なんです いえ、先週のことなんですけど。
胸が苦しい…って小さな声で訴えるんです。目を大きく開いて不安でいっぱいの苦しそうな表情で。
で、すぐに血圧を計ると、ピューって感じで数字が上がって200オーバー
普通の人じゃ泡吹いちゃう血圧ですよね
すぐにニトロールを舌下に押し込んで、フランドールテープを胸に貼って、ドキドキしながら5分毎に血圧計るんですよ。大丈夫、ダイジョウブ、もうすぐ効いてくるからね、すぐ楽になるからね。
ウンウンって頷いてすがりつくような目で…
10分くらいするとシュ~って感じで急降下、で、すぐに穏やかな顔になるんです。
こんなことの繰り返しで…怖くってとても一人置いて外出なんて出来なくなっちゃいました。


うぅ~む…ジュンテンの専門医に診てもらった方がいいですねぇ

そうですね、さっそく行ってきます。でも、あそこ行くと一日がかりなんですよね、4時間5時間待ちは当たり前だし、車椅子に座りっぱなしで家内ダイジョウブかなぁ

家内の入院歴や最近の症状、処方を受けている薬の一覧などを用意して一路ジュンテンへ。みぞれの舞う寒い日だ
家内の大動脈解離で人工血管置換手術をした心臓血管外科の受付を済ます。受付番号は10番。ということは10番目だから、今日は思いのほか早く順番が来るかな…と期待したのが間違いだった。
1時間経っても受付番号表示に動きが無いから院内のレストランに昼食を取りに行く。家内は箸が使えないからフォークで食べられるパンケーキ。僕はラーメン・チャーハンセット。こういうもの食べるから体重落ちないんだよね。
2時間経過…3時間経過…
お父さん、まだ?わたし疲れた…
もうすぐだよ、きっと…
4時間経過…ようやく案内表示で順番がきたようだ。
更に中待合で30分待って、ようやく…ようやく声がかかる。

チラっと用意した症状説明書と薬一覧に目を通した医師。開口一番、
「えっと、かかり付け医の紹介状とかは無いの?」
あっ、紹介状は特に用意してないんですけど…

「紹介状も経過報告書も無いんじゃ、状態が判らないんだよね」
あの、こちらで手術した時から以降の経緯はここに纏めてきましたし、症状も書いておきましたし、お薬の一覧もつけて…

「あのね、はっきりいって、心臓血管外科は手術をするとこであって、手術後の血圧管理は循環器に行ってもらわないとね」
あっ、そうなんですか…でも、かかりつけのお医者さんが一度ジュンテンで診てもらった方がいいというものですから…
「それなら紹介状なり経過報告書なりを書いて持たせるのが普通なんだけどね」
すみません…(家内も手を合わせて一生懸命謝っている)

「循環器でも紹介状とか詳細な血圧推移表なんかが無いと判断出来ないから困っちゃうと思うよ」
血圧はいつも安定してるんです 下が40~50で、上が120~150…先週は4~5日、早朝に胸が苦しいと訴えると200オーバーになっちゃって。また大動脈解離になるんじゃないかって不安なものですから…

「人工血管は裂けないから大丈夫…他の血管が裂けないように血圧管理してるんでしょ」
え、えぇ…
「その血圧管理ってのは循環器の領域なんだよね、つまり内科ね、判ります?」
はぁ…
「で、ここ数日の血圧は?」
この数日は発作が出てなくて、平常の血圧なんですが…
「じゃ、薬でコントロール出来てるっていうことだよね」
はぁ…
「どうします?循環器で診てもらいますか?もっとも、また長時間待たなくちゃならないけど…」
でも、もう4時間以上も待っていますから、家内も限界ですし…
「…」
じゃ、結構です 今日はもう帰ります…
「そう、じゃ、これで」

聴診器もあてず、血圧も計らず、たたみかけるような会話で三分間。家を出てから5時間の結果がこれかよ。
チクショウ…情けなくて悔しくてブツブツ言ってると、家内が申し訳なさそうに小さな声でゴメンネ。
君が謝る事なんかないんだよ、ベンツ買えるほどのお金かけて手術して、この間は大腿骨骨折でまたここで手術して、だから紹介状なんて必要ないと思っていた僕がバカだったんだ。でもさ、かかりつけ医もジュンテンで一度診てもらえっていうだけで何も書いてくれなかったしな、もう疲れちゃったよね。
それにしてもあの医者、エッラソウに…。理屈は判るけどさ、もう少し長時間待たせた患者に言う慰めのセリフってのがあるじゃないか。ふざけんじゃないよってうそぶいて、あっちむいて歩くしかないじゃないのって、拓郎の歌の通りだね。
医師に向かって文句も言えず、外に出てからブツブツ言いながら車椅子押してる自分が情けなくってさ。チクショウ
肩を落としてショボショボと歩く白髪頭の老人の姿が病院玄関のガラスに映ってたのさ。チクショウ

ブログお休みしてからも日常が繰り返されていくばかりだけど…あんまり楽しい事はないなぁ。ほら、いわゆる老後って、変化とか動きとか燃えるとかが無いでしょ それなりに家事や介護は忙しいんだけど、ただ時間が過ぎていくって感じでさ。もっとも家内の発作が無くて穏やかに時間が過ぎていくことが一番だってことは判るんだけど。なんか心が閉ざれていくようで。
久しぶりにブログに書いたと思ったらウジウジ節で申し訳ない。



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9 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
お帰りなさい! (botamoti)
2010-02-18 11:22:55
大変でしたね。 医師にも色々居ますからね~。 今朝の雪には驚きましたが、雪に埋もれながらもクリスマスローズが頭をもたげていました。 ジローさんも、頑張ってくださいね!
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ご無沙汰しております (ジロー)
2010-02-18 23:53:39
botamotiさん こんばんは
久しぶりのブログ書き込みなのに、早速のコメントを有難うございます。
朝起きて雨戸を開けたら銀世界、びっくりしましたが雪解けも早かったですね。大室山はびしょびしょになって山焼も一週は先延ばしです。
この時期はクリスマスローズの独り舞台、でも拙宅の庭にはありません。水仙だけが頑張っていますが寂しい庭景色です。そうはいいつつも早や芽が動き出しました。春近しを感じます。
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ちっ!ですね (tsuka)
2010-02-19 09:32:43
医者の常識はわたしたちの常識ではないようですね。そういうこともわかってもらいたいなぁ。
逆の立場に立つと、日常的に私の常識で押し通そうとしている自分がみえます。きのうも業界の無料相談担当でそんなことがありました。反省です。

土曜日は山にいったのですか?少し心配をしていました。

また、一杯やりましょう。
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代わりに アッパーカット! (チーママ)
2010-02-19 15:53:37
ちょっと出てこい! ぶっとばしたる!!!
確かにアナタの言うとおりだわよ! でもね、優秀と言われる医者ほど、そういう対応はしないの! そういう態度と言い訳は「若造で経験値なし」「お偉くなっちゃって、いつも人任せにしているから最前線音痴になっている」のどちらかなの。「お偉いさん=医術に優れている」じゃないんだなぁ~。
人間の体はトータルで動いているから、良い先生ほど周辺の事も知っていて、患者の気持ちもわかろうとするから、そういう態度はとらない。
「それをいっちゃあオシマイよ」の単なる言い逃れ。患者の身になったら、そういう言い草はしないものです。

だいたいね、紹介状というのだって「診断するまでのあれこれめんどいのは他で済ませてもらって、データだけ貰って判断したい」というヤツなのね。だから時々「それはその時のデータですから、もう一度ウチ(方式)で検査しましょう」なんて二度手間なんだか、もうけ主義なんだか、本当に責任感があってきちんとポイント抑えた検査がしたいという「当たり!」の医者なのか、なんですけどね。
大学病院なんて、よほど珍しい症状か高度医療が必要な時だけで十分(それもよくよく調べて)。我が家も去年さんざんでしたもの。
でも、確かに外科の技術(生産ラインの技術)とその後の維持管理(メンテナンス技術)は違うので、もっと親身になってくださる良い循環器の先生を探すという手もありますよ。 
何処かにないかなぁ~。乖離にも明るくて血圧にも強い先生。そうすれば悔しい思いをしなくて済みますものね。

ママちん曰くの「毒吐きトピ」(言いたいこと言うゴミ箱みたいなの)でもいいじゃありませんか。人間人に聞いてもらえれば気が楽になる事もあって、ここに来る人たちは毒吐きジローだって、受け入れちゃいますからね(笑)
どうかため込まないで、御夫婦二人でお互いに遠慮し合わずに済むように、言いたい事ぶちまけてくださいね。(毒を吐いているうちは、元気だという事ですしね)
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天城は・・・ (ジロー)
2010-02-19 22:13:32
tsukaさん 
老後の生活に入るといろんな事がおこるよねぇ。
健康で多少のお金はあって夫婦仲良くて生き甲斐もあって…なんて理想の老後なんて早々あるわけないけどね。ほどほどでいいから穏やかに過ごしたいものだけど、人間って贅沢だからね、フキの唄みたいには生きられんのよ凡人は。

天城の話を聞かせろって?それがさぁ、いろいろあって…この話長くなるのよ。次の書き込みするから待っててね。きっとまた笑われるに決まってるけど。
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毒吐いてスッキリ! (ジロー)
2010-02-19 22:17:42
チーママさん ご無沙汰しています お元気ですか?ですよね!
いやもう、チーママさんにガツンと言ってもらってスッキリ~です!
ちょっと出てこい!ぶっとばしたる!…なんて啖呵きっていただいちゃって、もうスカーっと気が晴れましたです。言いたい事の全部を言っていただいちゃいました。
それにしてもチーママさんの威勢のいいのには驚きです。粋な着物で諸肌脱いで、カウンターをバッチ~~ン 「ざけんじゃねぇよ、出て行きやがれ!」ってふざけた客を追い出す浅草のチーママさんを想像しちゃいました。江戸っ子でしたっけ?ジローは浅草生まれの黒門育ちのくせに、リタイアしたらすっかりイクジナシになっちゃって。

画家の宮迫千鶴さんだったかなぁ、うろ覚えなんですけど、田舎暮らしについてのエッセーで「田舎暮らしは医療が不安って言われるけど、普通の病院で普通の医療が受けられればそれで十分 それで駄目なら運命ね 高度医療なんて望まないわ」てな意味の事を書いていましたっけ。それにしても、外科の技術(生産ラインの技術)とその後の維持管理(メンテナンス技術)の表現はナルホドと感心しました。

バラの季節はもうすぐそこ。新しい娘も五株増えちゃって冬眠中です。チーママさんの黄水仙お目覚めです。

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私もスッキリ (リカステ)
2010-02-21 23:39:24
ジローさん待ってました~! とはいえ大変でしたね。『ニャロメ!!そんな事しか言えんのか!』と思いましたがチーママさんのコメントで私もスッキリいたしました~。病人にとって病院の待ち時間はホントに辛いだろうと、私も夫について病院に行っていた時つくづく思いました。 どこかにいるだろう良い医師に巡り合えますように。 
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知らぬ事とは申せ! (しいたけ)
2010-02-22 00:37:23
そんな事があったのですね
土曜日もお宅の前を通ってお庭見て、ジローさん頑張ってるなと思った次第だったのです

伊豆高原の人達には「ジュンテン」さんがあるからと頼りにしている所ですね
僕も心臓カテーテルやってますからいざとなればドクターヘリのお世話かなと近くにある着陸場を見ています

ジローさんの日常は外からでは伺い知れません
たまには投稿して下さい、よろしく願います
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伊豆高原の病院事情 (ジロー)
2010-02-23 20:35:43
リカステさん たけちゃん こんばんは
伊豆高原永住組にとって病院は切実な問題です。なにせ定年リタイア+高齢者の街ですから、歯・口・食道・胃・腸・肛門・尿道・肺・心臓・手・足・頭…ありとあらゆる部位の老化が始まっているのです。たけしの本当は怖いとかインターネットとかでやたらと病気の不安を煽っているし。
でも、伊東市民病院は新病院棟建設が近いようだし、医師不足で診療科が廃止なんてこともなさそうだし、とんでもない病気になったらヘリコプターも飛んでくるし…。東京なんか救急車のたらい回しより大分マシだと考えなくっちゃ。5時間待たされたあげくにケンモホロロだったとしても贅沢なんて言えません。
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