注文したのはランチのフルコース。ビールを飲みながら天空を楽しんでいると、最初の皿が運ばれてきた。
手作りハムとセロリ・インゲン・パプリカ・アスパラガスなどのフレッシュサラダだけど、一つ一つの野菜の歯触りがいいね。インゲン・アスパラなんかは茹で過ぎると歯応えなくなっちゃうし半茹でだと青臭いし、その辺の加減がプロなんだろうけど。特筆すべきはドレッシング。オリーブオイルにアンチョビとバジルとニンニクを加えたソース…これが野菜の味を一層引きたてるのよ。アンチョビの塩気って強いからドレッシングとしてはソースが余ってしまう。そこで薄切の軽くトーストしたバゲットを注文。これをソースをつけて食すと…う~ん、いける!で、もう一枚…旨い!ビールが生きる!
二品目はパスタね。トマトソースがたっぷりにミントの香りが食欲をそそる。
ちょっと見ありきたりのトマトソースなんだけど、口の中にソースをほうりこむとトマトそのものがゴロリと出て来た。カットされたトマトがそのまま入っているっていう単純さじゃなくてね、きっちりソースになっているトマトそのものの食感…ボキャ貧弱でうまく伝えられないけど。
三品目はお頭付の黒ムツのグリル。背開きした黒ムツの上に、マスターが前日にルアーで釣りあげたシイラのグリルも添えてある。
昔はねぇ、黒ムツなんか沖の根周りでずいぶんと釣れたものだけど、今じゃ高級魚だよね。シイラのグリルも旨かった!シイラはスズキに似た味かな。どちらも淡白で上品な味は冷やした白ワインに合うだろうね。僕の場合はウイスキーだけど。そうそう、ビールの後はボトル棚におかれていたターキー8yをWのロックで。出されたグラスにはトリプルの量のターキーが満たされてました。トーストを食べ過ぎてしまい、この段階で結構お腹が膨れてきた。食前のビール中瓶とアンチョビドレッシングのトーストをバリバリじゃ腹も膨れるわな。
で、メーンは若鶏のソテーね。なんだ鶏肉ソテーか?じゃないのよ。出された鶏肉の一点に目線が集中する。
パリパリに焼かれた皮と見るからにジューシーな肉の間に、た~ぷりのソースが…。このソースの構成は…?アンチョビと黒山椒とバジルとニンニクをつぶしてオリーブオイルであえたソースを鶏肉の皮と肉との間に詰め込んでオーブンで焼き上げた?間違ったらごめんなさい。でも、鶏肉という素材をここまで引き立てる料理人。プロだねぇ。あっ、添え物のブロッコリーの歯触り、どうしたらこんな歯触りの茹で方が出来るの?
〆は旬のヤマモモソースをかけたシャーベット。別腹にしっかり入って、いやもう満腹満腹。
ランチ、終わってみると何と3時間。天空の景色を楽しみ、お喋りを楽しみ、料理に舌鼓を打ち、至福の3時間はあっと言う間に過ぎていきました。
天空のレストラン「ペンション・エルブルズ」 ジロー一押しのレストランです。
http://www.elburz.jp/