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ナンバンギセル・2~果実

 今年の夏、長池公園では大発生していた「ナンバンギセル(南蛮煙管)」。その後の様子を見てみると、果実が熟して何やら恐ろしい姿になっていた。ナンバンギセルはハマウツボ科ナンバンギセル属の寄生植物で自身では葉緑素を持たず、光合成で養分を作れないため、イネ科などの植物の根に寄生して養分を吸収している。果実には0.5ミリ以下の淡黄色の小さな種子が大量に出来ているのが確認できるが、これが地に落ちて発芽できるのはごくわずか。その発芽は、イネなどの宿主の根から放出される物質によって促進され、発芽後に吸器(吸収根)を形成し宿主の根に寄生する。雨や風で運ばれた場所に運良くイネ科植物などの宿主が居れば、発芽できるわけだ。
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