島根県は安来市に足立美術館という美術館があります。
足立全康さんという地元の実業家が収集した美術品を公開しているもので,日本画の巨匠,横山大観の作品を多く収蔵し,遠くからも観覧に訪れる人の多い,安来市の名所の一つです。
入館料はけっこう高く,一般が2200円。この日は土曜日で,高校生以下は無料だったのには助かりました。
横山大観以外は,榊原紫峰,橋本関雪,川端龍子などの作品があるそうですが,私にはチンプンカンプンです。
この美術館のもう一つの売りは,庭園。中には,庭園を目当てに来る人もあるようです。なんでも,日本一美しい日本庭園なんだそうです。何を美しいと思うかは人によって違うはずなので,安易に「日本一」などと称するのはどうかと思いましたが,これを書きながら調べてみると,アメリカの日本庭園専門誌(そんなのがあるんだ)で,7年連続日本一になっているそうです(→リンク)。
私にとっても,日本画の美よりは庭園の美のほうがわかりやすい。特に枯山水の庭の背景に実際の中国山地が「借景」されているところが見事。
「庭園もまた一幅の絵画である」
というのは,創設者の足立全康の言葉だそうです。
屋敷の壁をくり抜き,そこから庭園が「一幅の絵」のように見えるようにした「窓」もありました。
美術館にあった説明文によれば,この足立全康さん,尋常小学校を卒業後,さまざまな商売を手がけ,最後には不動産業で財をなしたとのこと。まだ若いころに見た横山大観の「蓬莱山」に感銘し,美術品収集を始めたそうな。
かの松方コレクションなどには比べるべくもありませんが,このように美術館で一般に公開されているのはありがたいことです。日本では,個人の収集したコレクションが,後に美術館で公開されるというケースがよくありますね。
韓国では,そのようなタイプの美術館は少ないようです。自らの財を美術品収集に向けるような富豪が少なかったのでしょうか。
サムソン財閥の李健煕が創設したリウム美術館は,唯一の例外でしょうか。私がソウルにいたころは,まだできたばかりで,観覧は予約制で,いちいちガイドがついて作品の解説をしてくれたそうです。いつも数か月先まで予約がいっぱいでついに行きそびれました。
いまは,予約なしで入れるようになったんでしょうか。
足立全康さんという地元の実業家が収集した美術品を公開しているもので,日本画の巨匠,横山大観の作品を多く収蔵し,遠くからも観覧に訪れる人の多い,安来市の名所の一つです。
入館料はけっこう高く,一般が2200円。この日は土曜日で,高校生以下は無料だったのには助かりました。
横山大観以外は,榊原紫峰,橋本関雪,川端龍子などの作品があるそうですが,私にはチンプンカンプンです。
この美術館のもう一つの売りは,庭園。中には,庭園を目当てに来る人もあるようです。なんでも,日本一美しい日本庭園なんだそうです。何を美しいと思うかは人によって違うはずなので,安易に「日本一」などと称するのはどうかと思いましたが,これを書きながら調べてみると,アメリカの日本庭園専門誌(そんなのがあるんだ)で,7年連続日本一になっているそうです(→リンク)。
私にとっても,日本画の美よりは庭園の美のほうがわかりやすい。特に枯山水の庭の背景に実際の中国山地が「借景」されているところが見事。
「庭園もまた一幅の絵画である」
というのは,創設者の足立全康の言葉だそうです。
屋敷の壁をくり抜き,そこから庭園が「一幅の絵」のように見えるようにした「窓」もありました。
美術館にあった説明文によれば,この足立全康さん,尋常小学校を卒業後,さまざまな商売を手がけ,最後には不動産業で財をなしたとのこと。まだ若いころに見た横山大観の「蓬莱山」に感銘し,美術品収集を始めたそうな。
かの松方コレクションなどには比べるべくもありませんが,このように美術館で一般に公開されているのはありがたいことです。日本では,個人の収集したコレクションが,後に美術館で公開されるというケースがよくありますね。
韓国では,そのようなタイプの美術館は少ないようです。自らの財を美術品収集に向けるような富豪が少なかったのでしょうか。
サムソン財閥の李健煕が創設したリウム美術館は,唯一の例外でしょうか。私がソウルにいたころは,まだできたばかりで,観覧は予約制で,いちいちガイドがついて作品の解説をしてくれたそうです。いつも数か月先まで予約がいっぱいでついに行きそびれました。
いまは,予約なしで入れるようになったんでしょうか。
例えば京都南禅寺界隈等の別荘や寺院には素晴らしい庭園が幾つもあり、南禅寺とは離れますが、金閣寺などと併せて考えると、美しさの点でも比ではないように思われます。
また規模の点も考え合わせると、後楽園や六義園、それに偕楽園、兼六園、どれも桁が違います。
現代で一般の方が築いた日本庭園というカテゴリーならば足立美術館は一級品に分類されるかもしれませんが、日本庭園全体のカテゴリーから見たら、果たしてどうでしょうね。
まあ、借景の中国山地も(好きずきだけど)長閑で、それはそれで良いのかもしれませんが、個人的にはどこかに険しい自然の顔を覗かせた方が景色に緊張感があって好きです。
裏磐梯とか、埼玉と山梨の県境にある西山渓谷なんかも好きだなあ。
ソウル近郊の山はいくつか登りました。そういえば,登山シリーズは書いていなかった。
そのうちアップするかも。