犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

犬鍋の話(8)

2006-04-03 11:49:17 | 食べる
 ポシンタンは,88年ソウル五輪のとき,イギリスの愛犬団体から糾弾にあって受難の時期を迎えました。

 表通りからは姿を消したものの,裏通りで「栄養湯」,「四節湯」などと名前をかえて嵐が通りすぎるのを待っていました。
 90年代になってほとぼりがさめたころ,徐々に復活し,私が赴任した96年頃は,別に日陰者という感じはありませんでしたね。
 2002年,ワールドカップが近づくとまたぞろ,イギリスあたりが騒ぐ気配を見せましたが,88年のときに屈辱を味わった愛犬家(犬食いを愛する人々)が,今度は機先を制して,
犬食文化は韓国の伝統文化だ,何か文句あるか
というキャンペーンを張りました。
 犬肉ホットドッグ(文字通りのホットドッグですな)を作って,外人に食べてもらっている写真が新聞にも出ましたね。

 ただ,90年代,経済的に豊かになると,今度はペットブームが巻き起こって,今の若者世代はたいてい犬を飼った経験がある。犬食いの習慣は,確実に退潮傾向にあります。寂しいことです。

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