犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

台湾便り~バー

2019-07-02 23:09:21 | その他アジア諸国便り
 台南から、高雄のホテルに戻ったのは、8時前でした。

 私の業務はこの日で終わり、翌日は日本に帰国します。もう一人の出張者は、翌日以降も仕事があって、その準備をしなければならないというので、私だけ、もう一軒飲みに行くことにしました。

 といっても、高雄は初めてで地理がわからない。ネットで検索し、日本語が通じそうな飲み屋を探し、タクシーで行きました。

 経営者は日本人で、日本人の駐在員や観光客を相手にしている店のようです。女の子が3~4人いて、客の向かいの席で話し相手になってくれます。

 最初に私の前に来た女性は、日本語が完璧でした。

「日本語上手だね。日本語能力試験は受けた?」

「はい、1級を持ってます」

「すごい!」

「大学で日本語を専攻していたので…」

「どうりでうまいと思った。昼は何の仕事しているの?」

「言うの恥ずかしいんですけど…。日本語を教えています。でも、もっと日本語力を伸ばしたくて、ここで会話の練習をしています」

「へえ! 生徒は学生?」

「大学生もいますし、社会人もいます」

「こんど、JLPT(日本語能力試験)があるよねえ」

「はい、私の生徒も受けます。4級と3級が多いですけど」


 しばらくして、私よりも前に来ていたお客さんが帰り、私のテーブルに別の女の子が来ました。同じ女性がずっといるのではなく、ローテーションのようです。

「こんばんは」


 こんどの女の子は、先ほどの子より若く見えます。でも、日本語はたどたどしい。

「私、こんど、日本に行くんです」

「旅行? 留学?」

「いえ、
ワーホリで」

「ふーん、どんな仕事するの?」

「友だちが原宿でアイスクリーム屋さんをやっていて、そこで働きます」

「日本語はどうやって覚えたの?」

メイドカフェで、日本人のご主人さまから習いました」

(!!!)

「メイドカフェって、日本の?」

「いえ、高雄にもあるんですよ。お客さんは、台湾人も日本人もいます」


 メイドカフェが海外進出しているとは知りませんでした。

「アイスクリーム屋さんは、給料が安いから、家賃や食費払うのに、足りないと思うんです。だから、夜は日本のメイドカフェで働きたいんですけど、そのためには日本語をもっと上手にならないと…」

 メイドカフェについては全くわからないのですが、もしかしたら、外国人のメイドは希少価値があって、人気がでるかもしれません。
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