犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

犬鍋の話(7)

2006-04-02 11:48:06 | 食べる
「羊頭狗肉」という言葉がありますね。店先に羊の首を掲げながら,狗,すなわち犬の肉を売っている悪徳商店ということで,見せかけと中身が違うというような意味でしょう。
「羊」は「美」の一部をなしており,「美」という字は「美味しい」という意味ももつことからわかるように,羊の肉は高級な肉の代名詞です。
で,犬のほうは,低級で安い肉だったようです(少なくともこの言葉ができた古代中国では)。

一方,今,韓国で犬といえば,「高級」とイメージこそありませんが,値段は牛肉並。この前韓国人に犬を食ったことがあるかと聞いたところ,「ない」。ただ,ポリシーがあって食べなかったのではなく,学生時代から今まで貧困生活を送っていたので,そんな高い肉,食えなかったということのようです。

日本では食べなかったのかというと,そんなことはない。
犬公方,徳川綱吉が「生類哀れみの令」を出して動物,特に犬を保護する政策を打ち出した背景には,庶民の間で「犬食い」が横行していたからだそうです。


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