犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

カリフラワーとブロッコリー

2024-01-27 00:00:56 | 食べる

 最近、川越に住む次女が、大きなカリフラワーをくれました。

「近所の農家の人からもらったんだけど、うち、あまり食べないし…」

「そういえば、うちもあんまり買わないね。ブロッコリーはよく食べるけど」


 また昔話になって恐縮ですが、わたしの子どもの頃、カリフラワーはたまに食べましたが、ブロッコリーは食卓にのぼることはなかった。というより、ブロッコリーは存在していなかったと思います。

 ブロッコリーが日本に広まったのは、1970年代以降。

 その後も普及が進み、つい最近のニュースでは、令和8年度から「指定野菜」に昇格するということです。

ブロッコリーが15品目目の「指定野菜」に ジャガイモ以来52年ぶり追加へ 農林水産省(産経新聞)

「指定野菜」というのは、食卓に身近な野菜で、国が安定供給に努めるもの。価格下落の際には生産者に手厚い補助金が支払われるそうです。

 現在の指定野菜は、キャベツ、キュウリ、サトイモ、ダイコン、玉ねぎ、トマト、ナス、ニンジン、ネギ、白菜、ジャガイモ、ピーマン、ホウレンソウ、レタスの15品目。

 カリフラワーは含まれていません。

 キッチンにある巨大なカリフラワーを見て、D(三女の夫、フィリピン人)が驚きます。

「わっ! おおきいね」

「ホワイトブロッコリーだよ」


 娘が英語で解説します。

「ホワイトブロッコリー? そんな英語ないよ。カリフラワーでしょう?」

「ハハハ、そうなの? カリフラワー、知ってるんだ。ブロッコリーと形が同じだから、英語ではホワイトブロッコリーって言うのかと思った」

 娘は、アスパラガスの例から類推したんでしょう。

 ホワイトアスパラガスとグリーンアスパラガスは、育て方が違うだけで、まったく同じ植物。「ホワイト」のほうは日に当てないで育てるようです。

 一方、ブロッコリーとカリフラワーは、形は似ているけど、違う種類の植物です。

「ホワイトブロッコリー」というのは、英語として間違っているだけじゃなく、植物学的にも間違っていたわけです。


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