連休の初日、長野県の安曇野(あずみの)に行きました。
長女が長野の友達の結婚式に呼ばれた。そこへ、運転免許をとったけれど運転機会に恵まれない三女が、高速道路を運転してみたいと言いだした。私たち夫婦も、そういえばソウルで知り合った元駐在員で長野在住の友人を訪ねたいと思っていたので、三者の思惑が一致。犬も連れて長野へのドライブと相成りました。
友人は、長野県安曇野出身で、諏訪に本社のあるメーカー勤務。ソウルから帰任後、しばらく東京勤務していたようですが、その後地元に戻りました。奥さんは東京出身なのですが、ご主人の実家がりんご農家だったので、50歳になってから農業を手伝うようになったとのことです。義理の両親の高齢化で、今では奥さんが広いりんご農園を切り盛りしているそうです。
「りんご栽培って、何するの?」
「まず、剪定(せんてい)が大切ね。これは技が必要だから、専門家に頼むことが多いわ」
良い実を、適切な数量だけならせ、なおかつ収穫しやすい高さになるようにするために、いろいろ考えながら枝を落とすようです。
「それから雑草をとって、蘖を刈って…」
「蘖?」
「そう。ヒコバエ。根元から生えてくる幼木(ようぼく)を切るのよ。栄養をとられないように」
専門用語が混じってわかりにくい。
「あとは収穫。11月は何人も人を雇って大忙しよ」
自宅から少し離れたりんご園に行くと、この日は会社がお休みのご主人がゴーカートのようなものに乗って、りんごの木を間を縫って走っていました。
「いやあ、ご無沙汰してます」
「なんか、楽しそうですね」
「いや、大変なんですよ。遊んでるわけじゃありませんから」
ゴーカートの下面では草を刈る刃が回転していて、雑草の生い茂ったところを走ると刈れるらしい。
妻は、アップルパイを作るからと言って、紅玉を大量に買いました。最近、障害者の働く喫茶店にボランティアで手作りケーキを持っていっているんですね。
奥さんのほうは学生時代、山岳部で、今もよく登山をするそうです。
「明日、北アルプスを登るんだけど、お天気どうかしら」
「台風が近づいてるでしょう。りんご、大丈夫ですか」
「ここは青森とは違ってね、アルプスが守ってくれるから。今まで、深刻な被害は伊勢湾台風のときだけだったって、おじいちゃんが言ってたわ」
りんごと言えば青森が有名ですが、青森に対しては相当な対抗意識があるらしく、青森産よりも長野産のほうがおいしいということを強調します。
「韓国の人は、日本のりんごよりテグ(大邱)のりんごのほうがおおいしいって言ってましたけどね」
「ああ、韓国のりんごなんて話にならないわ。もっとも、東京のりんごも同じレベルだけどね、青森産だから」
「…」
その二日後、台風18号は愛知県に上陸し、長野県を直撃。はたして今回はアルプスが守ってくれたのでしょうか。
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