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今年の春も、芦川いづみ映画祭!

僕の大好きな女優、芦川いずみの映画にまた最近ハマっている。昨年の春もかなり多くの芦川いずみ主演作品を観賞したが、今年の4月、芦川いづみデビュー65周年記念のDVDリリース第二弾が開始された。昨年に続き、今回は6タイトルのリリース。その中で、まずは2タイトル(『ガラスのジョニー 野獣のようにみえて』、『四つの恋の物語』)を購入して観賞し、第一弾リリースタイトルであった『若草物語』も購入。また、同時に石原裕次郎シアターDVDコレクションからも、芦川いづみと共演している4作品のDVDを購入し観賞し、下記計8作品を観賞した。今年はコロナで出かけることが難しい中、家で芦川いづみのDVD観賞には好タイミングだ。



1) 若草物語
2) 四つの恋の物語
3) ガラスのジョニー野獣のように見えて
4) 若い川の流れ
5) アラブの嵐
6) 街から街へつむじ風
7) 青年の樹
8) 憎いあんちくしょう



それぞれに簡単な評価・コメントを書いておきたいと思う。

1)『若草物語』
1964年12月31日公開のカラー映画。芦川いずみ、浅丘ルリ子、吉永小百合、和泉雅子という当時日活の4大女優が姉妹として共演するという、何とも華やかなお正月用映画。豪華な美女共演を堪能するには最高に良い映画。物語としては、家出して長女が住む東京に出てきた三姉妹の恋愛模様を描いた作品だが、正直中身はあまり無い。吉永小百合はとても可愛いのは大きな魅力だが、本来お目当ての芦川いずみ出演シーンは意外にも少なく、芦川いずみ作品としては個人的には正直物足りなかった。




2)『四つの恋の物語』
1965年公開のカラー映画。前年の若草物語の成功を受けて、翌年1965年のお正月映画として公開された作品。今回も4姉妹の設定だが、メンバーは芦川いずみ、吉永小百合、十朱幸代、和泉雅子で、浅丘ルリ子が十朱幸代に変わった。若草物語との繋がりは無い為、続編というわけでは無く、若草物語の成功を受けて二匹目のドジョウを狙った作品。定年退職した父が、四姉妹に退職金を平等に分け与えることを決心するが、その退職金をぞれぞれ四姉妹がどのように使うかに焦点を当てた恋愛物語になっており、長女の芦川いづみの主演シーンも少し増えているが、やはり芦川いづみ作品と呼ぶには物足りない作品であった。




3)『硝子のジョニー 野獣のように見えて』
1962年公開のモノクロ映画。芦川いづみの最高傑作とされている映画にも関わらずまだ見ていなかった為、今回念願の観賞となった。共演は宍戸錠。確かにそれまでお嬢様役が多かった芦川いづみとして初めての汚れ役とも言える作品で、貧しい田舎に住み、お金の為に売られて行く女性を演じている。昔は実際あったことでも有り、映画の時代背景からしょうがないのかもしれないが、正直人身売買というテーマはどうもいただけないし、芦川いづみも少し頭が弱い女性を演じており、名演技とは言えるだろうが、映画全体の設定や雰囲気が暗く、正直全く好きになれなかった。最後も入水自殺を図って終わるという、何とも後味の悪い映画だ。




4)『若い川の流れ』
1959年公開のモノクロ映画。今回観賞した8作品の中で一番気に入った作品。石原裕次郎との共演作で、会社員の裕次郎に、北原三枝(後の奥様)が演じる同僚が、裕次郎を会社の社長令嬢とくっつけようとするが、結果的には裕次郎と北原三枝が結ばれるという淡いラブストーリー。文芸小説が原作だけあって、とても爽やかな純愛映画だが、社長令嬢を演じる芦川いづみが超絶可愛いし、テニスウェア姿がまた何とも眩しい!(笑)やはり『明日は晴れるか』でも感じたが、石原裕次郎との共演作の芦川いづみが一番キラキラしているし、映画的にも面白い。また当時の会話のやり取りが結構驚くほどストレートで、ドキッとさせられるし、高度成長期の東京の街も楽しめる作品としてかなりの秀作だ。




5)『アラブの嵐』
1961年公開のカラー映画。これも石原裕次郎主演作で、僕の好きな『明日晴れるか』と同じ中平康監督作品でもあり、また大々的なエジプトロケを慣行した大作ということもありかなり期待して観たが、正直相当退屈な作品であった。今は無きPanAm航空とタイアップし、当時ではまだ珍しかったオール海外ロケを慣行しており、インパクトは凄いものがあったことは容易に想像出来た。またヒッチコック的なスパイアクションをエジプトロケで展開するという豪華な設定で盛り上げを図ったものの、陳腐で突っ込みどころ満載の物語はかなり残念。この映画を見る唯一の収穫は、美しい芦川いづみのヒロイン役を楽しむことが出来る点だろうか。




6)『街から街へつむじ風』
1961年公開。こちらも裕次郎主演作のカラー映画。暴力団に脅され、立ち退きを強要されている小さな病院を救うべく建ち上がる医師を裕次郎が演じ、まさに“タフガイ”裕次郎の面目躍如たる設定。チンピラヤクザの設定はイマイチで、物語自体もかなり唐突でチープだが、芦川いづみのナース姿を楽しめることや、当時の東京風景を楽しむことが出来る作品としてはまずまずの作品。




7)『青年の樹』
1960年公開のモノクロ映画。石原慎太郎の原作を裕次郎が熱演。ヤクザ和久組長の跡継ぎに裕次郎が扮し、混迷した世相に自らの行く道に悩み、苦闘の末に二代目となる波乱万丈の青春ドラマ。当時の世相を反映した青春ドラマだが、現代とかなりギャップによる違和感が満載であり、また途中煮え切らない主人公にも若干イライラが募る。芦川いづみは紅一点の学生役で花を添えるが、出番としてはあまり多くは無いのが残念だ。




8)『憎いあんちくしょう』
1962年公開のカラー作品。石原裕次郎と浅丘ルリ子のダブル主演作品。芦川いづみも重要な役どころではあるが、主演シーンは残念ながらそう多くない。この映画最大の魅力は、なんと言っても浅丘ルリ子の美しさ、可愛らしさ!絶頂期とも言える彼女の魅力には改めて驚かされる。前半は裕次郎のパンツ一丁姿や、浅丘ルリ子の下着姿、男性のワイシャツ1枚を羽織るセクシーな場面もあり、ファンには大サービスシーンが満載。また今見てもカッコいいジャガーのスメ[ツカーなども登場し、とても華やかな設定は今見ても新鮮。マスコミの寵児である主人公(裕次郎)とそれを追うマネージャー兼恋人(ルリ子)がジープとジャガーで、東京から一般道で日本列島を横断、阿蘇に辿り着くまでを描く熱きラブストーリー。日本初のロードムービーとも言われており、なかなか面白い作品である。






今回8作品を観賞し、改めて幾つか痛感したことがある。
まずは、芦川いづみの旬は1959年から1962年くらいであり、やはりちょっと勝気なお嬢様的な役が一番美しく、似合うということ。そしてやはり石原裕次郎との共演作品の芦川いづみが一番美しく、魅力的であること。石原裕次郎は、良く見れば特別なイケメンというわけではないが、180cmと背も高く見栄えがすることと、その自信から滲み出る独特なオーラがあり、歯に衣着せぬ物言いながら、スマートに何でもこなすタフガイキャラが、高度成長期当時の女性を虜にしたのも頷ける。今の世の中にはいない、骨太な男なのだ。

やはり、僕の中では最高に面白い『明日晴れるか』が芦川いづみの主演No.1作品だと思っているが、東京の街や、当時の会社風景を満喫出来る『堂々たる人生』、『青年の椅子』、そして芦川いづみの美しさが特に冴え渡る『あじさいの歌』もとても魅力的な作品であった。そして今回観賞した中ではこれらの要素を最も含んだ『若い川の流れ』をすっかり気に入ってしまった。

まだ観ていない芦川いづみ作品の中にも、傑作を探すのを楽しみにしたい。

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