▲ガイドのマキさんと共に。ゴンドラリフトを降りると一面雪景色。
スイスのコケレポートの続き。
滞在ホテルのあるグリンデルワルトの街から登山鉄道に乗り、
さらにゴンドラリフトを乗り継いで、メンリッヘンへ。
今日はそこから2時間くらいかけてクライデシャイネックを目指す。
▲ゴンドラリフトの窓から撮ったアイガー北壁。雲に見え隠れしてラピュタみたい!?
クライデシャイネックは、アイガーの麓にある鉄道の駅。
登山家の壮絶な人生を数多く綴った作家・新田次郎の墓石がある
(その下には彼の妻の意思によって、愛用の万年筆が埋められています)。
▲名著「アイガー北壁」を書いた新田次郎の墓石からはアイガー北壁が眺められる。
ちなみにクライデシャイネックの駅から、
ヨーロッパ一高所の駅であり、世界遺産でもある、
ユングフラウヨッホに向かうことができる。
今日の本題に戻るが、
その界隈をトレッキング中のこと。
道の脇に高山植物に混じって生えている
モコッとした緑のかたまりを何度も見かける。
あら、コケかしらと思って見てみると、
まったく見たことのない種類。
▲お?コケか?
▲真上から見たところ。
中には緑の葉の上に柄(さくへい。先端には胞子の袋がある)を
たくさんつけているものあり、ますますコケっぽい(ただし、ちょっと大ぶり)。
▲また別の場所で。胞子を飛ばした後のコケのように見える。
気になってガイドのマキさんに、
これなんでしょうとたずねると、
「あぁ、これはコケマンテマっていうんですよ」
むむ、コケマンテマ!? やっぱりコケなのか!?
「あの、それってコケですか?」
「いえ、ちがうんです。ナデシコ科マンテマ属の植物です。
この緑の葉の上にピンクの花を咲かせるんですよ」
「あの、でも胞子のようなものが・・・」
「えぇ、これはですね、花が咲いた後に茎が枯れたままのこったものです」
ほほぅ。コケじゃなかったか。
そう思い改めて観察してみるも、
コケマンテマの葉は一つひとつが小さくて背が低く、
地面にベタッとはりついている様子は
コケと本当によく似ている。
でも、なでてみると葉はツルっと平面的で、
コケに比べてよっぽどしっかりとしている。
乾燥や寒さにも耐え忍びそうな様子である。
もうしばらく道を進むとマキさんが、ほらと指差す。
見ると、なるほど、コケマンテマの花が咲いていた。
▲見づらいがピンクの花が点々とついている。これを見てコケじゃないと納得。
ホテルに帰ってから植物図鑑を読んでみると、次のようにあった。
・6~8月(が旬)
・標高1700~2900m(に咲く)
・葉:長さ5~12㎜と短い狭抜針形の葉が密に集まり葉枕をつくる。葉は柔らかい。
―「スイスアルプス高山植物ポケットガイド」より抜粋―
コケにせよ高山植物にせよ、
この標高の高さで短い夏の間に
せいいっぱい命をまっとうしている様子は
見ていて本当に心が洗われる。
彼らにはたくさんエネルギーをいただいた。
コケマンテマ想い出してニヤニヤしておりますU+2764U+FE0E
私も現地に行ったときには驚きました。
ベタッと背が低くてまるでコケだなぁと(笑)
いま改めてその時現地で購入した「高山植物ポケットガイド」(もちろん日本語訳!)を読み返したところ、やはりコケマンテマはナデシコ科、マンテマ属、学名は「Silene accaulis(シレネ・アカウリス)」だそうです。
ご参考になれば幸いです。
すごい可愛い花をつけてモリモリでしたょーガイドさんは花の咲くコケだって言ってましたけど...あれ??
葉っぱがナデシコ系だなぁと見てきたんだけど、やっぱコケではないのかーふむふむ。
写真ぜひ見ていただきたい(笑)
コメントにはつけられませんよねU+2935U+FE0E
あーまた興奮してマス!