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平成20年度 全国学力・学習状況調査

2008-09-14 15:10:24 | 開智っ娘
文部科学省によって43年ぶりに実施された昨年の「全国学力・学習状況調査」
昨年、ウチの息子も受け、個人別成績表ももらいました。
そして、復活2年目である今年の結果が、8月末に公表されました
以来、マスコミでもいろいろと話題に採り上げられていますね

橋下府知事が、大阪府の成績のふがいなさに激ギレしたとか…
2年連続調査した結果、全国順位の上位層と下位層に一定の傾向が見られ、「去年はたまたまだった」という言い訳が効かなくなったのです。

一方、鳥取県では、学校別・市町村別データを開示するかどうかで県教委と現場がバトルしたり…

そもそも「全国学力・学習状況調査」とは

調査の目的
・国が全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から各地域における児童生徒の学力・学習状況をきめ細かく把握・分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
・各教育委員会、学校等が全国的な状況との関係において自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握し、その改善を図るとともに、そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
・各学校が各児童生徒の学力や学習状況を把握し、児童生徒への教育指導や学習状況の改善等に役立てる。

つまり、学力や学習状況の客観的なデータを分析することによって課題を検証し改善に役立てよう、ということです。

対象学年
小学6年、中学3年

ただし、いずれも4月下旬、小6や中3に進級したばかりで受験するため、学習内容は小5や中2の既習内容までとなってしまいます。

実施教科
教科に関する調査(国語、算数・数学)
・主として「知識」に関する調査…A問題
・主として「活用」に関する調査…B問題

今年は昨年度よりも全体的に難度が上がり、平均正答率は軒並み下がっています。
国語A 81.7(19年度)→65.6(20年度)▲16.1
国語B 63.0(19年度)→50.7(20年度)▲12.3
算数A 82.1(19年度)→72.3(20年度)▲ 9.8
算数B 63.6(19年度)→51.8(20年度)▲11.8

「国語A」が何でこんなに下がっているのか見てみると…
昨年は選択式10問、短答式8問だったのが、今年は選択式5問、短答式13問となっていました。
そして、昨年はほぼ90%以上の正答率だった「接続語」「指示語」の問題が、今年は「同音異義語」「同訓異義語」になっていて正答率が大幅に下がったこと、さらに、昨年は出題されなかった文章の「推敲」の問題が3人に1人という正答率だったことなどが影響していました。

生活習慣や学習環境等に関する調査
・児童生徒に対する調査
・学校に対する調査

こちらの調査結果については、昨年、私たち保護者への正式なフィードバックはありませんでした。
が、言わずもがな、今年も「テレビやビデオ・DVDを見る時間の長い子ども、ゲームやインターネットを長時間している子どもは、正答率が低い」という結果になっているようです。

調査の特徴
・国語、算数(数学)について、それぞれ、主として「知識」に関する問題と、主として「活用」に関する問題を出題する(なお、記述式の問題も一定割合で導入)
・学力の状況のみならず、生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査を実施し、学力とその相関関係等を分析する
・教育委員会、学校等に対して、それぞれの役割と責任に応じ、教育施策や教育活動の改善に必要な調査結果の資料を提供する
・学力や学習環境等の状況をきめ細かく把握し、教育施策や指導の改善につなげるための調査であり、序列化や過度の競争をあおるものではない
・調査の効率的な実施や教育委員会及び学校の負担軽減の観点から、調査事業の一部を民間機関に委託して行う

…ということらしいです。
43年間「全国学力テスト」が封印されてきたのは、まさしく「序列化や過度の競争」が問題となったから。
今回「ゆとり教育」の反省から復活したこの調査が同じ轍を踏んでしまうと、何のための復活かわからなくなってしまいます。
各都道府県の「教育委員会、学校等」がその結果を前向きに受け止めて「自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握」し、「それぞれの役割と責任に応じ」て「教育施策や教育活動の改善」を行ってくれることを期待したいですね。

さて、私学の参加率は約6割という中、娘の通う開智では2年連続参加したとのこと。
先日の「学校開放日」で那須野校長から結果についてのお話がありました。

開智の場合、算数はダントツで、特にB問題、つまり「知識の活用」については全国平均を大きく引き離しています
しかも全国平均との差が、昨年よりさらに広がっているのです
もっと言うと、全国の私立の平均より10%ほど正答率が高いのです。
これは、すばらしい
「開智は理系に強い」は、このテストで見る限り、本当のようです

一方、国語は…
やはりA問題B問題とも全国平均を大きく上回ってはいますが、A問題の昨対の伸びに比べてB問題の伸びが今1つ
私立の全国平均と比べるとA問題はほとんど同じ、B問題はちょっと上、くらいです。
これは、今後の課題かもしれませんね

総合部の入試は、「ペーパーB」に代表されるように、いわゆる「算数・数学的センス」が求められるものの割合が高い。
でも、昨年あたりから「言葉」に関する問題も充実してきています。

さて、今年はどんな問題になるのでしょうか

ちなみに、埼大附属小はHP上で今年の結果を公開しています。
全国の国立小と比較すると全ての問題においてまんべんなく上回っていますが、国語Bの成績については突出していますね

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