「暑中お見舞い申し上げます」
メール文には、おおまかに言うと伝達文と会話文の2種類があるようです。
もともとの郵便文とやはり似ています。
伝達文は、受信者が迷いなく読み取れるように、正確に書かれます。
会話文には、受信者が考える余地を含ませた、全部をはっきりさせてしまわない書き方もあります。
どこかにクイズ性をもたせる方法もあります。
どちらにしたいかは発信者の趣向ですが、会話文であるのに、きっちりと伝達文の性格をもたせてしまうと色気のないものになることも確かです。
そういうものが、もらってもさほど嬉しくない年賀状にもよく見られます。
ここまできて妙なことに気付きました。
冒頭の「暑中お見舞い申し上げます」の読み方です。
ラジオのアナウンスでは「暑中お見舞い 申し上げます」と「お」に力が入り変なところで息継ぎをする珍読法がちかごろ流行っているのです。
「暑中お見舞い」が新名詞になっていますが、これまでは「暑中見舞」がノーマルタイプでした。
あの読み方もクイズのつもりなのでしょうか。