2月17日の「設定」に、ワードの新ページ全体に段落を設けておく作業が瞬間的にできると書いた。
2ページもののマニュアル図を、ちょっと縮めて1ページに押し込むために、あの全段落の手を使ってみようと、いったんページの下隅でダブルクリック、よしよし。
さて上から画像を入れていこうと最上端をクリックする。
おや、入れたはずの段落マークが全部消えてしまった。
これはうかつ、ダブルクリックでパッと現れたのは、ページ全体の段落ではなかったのだ。
下隅のダブルクリックは、そこに入力するぞという宣言でしかなかった。
最下端に入力するには、ワードの性格上途中を飛ばすわけにいかないから、何もないところにもいずれ段落マークを落とさなければならない。その場合にはこうなるぞという仮想段落のマークが現れていたのだった。
言ってみただけで何もせずに引き上げれば、もうその気はないのかと判断される。仮想段落マークは消えて当たり前なのだ。
話を途中でやめて黙ってしまえば、相手にはなにも通じないというパソコンの教えである。
仮想は現実によって固定される。言ったことは、何がしかの実行によって、はじめてその効果が出る。
仮想のマークを消さないためには最下端に何かデータが入ればよい。
「・」を打つ方法もあるが、それでは仕上げのときに消さないとごみのように残る。こういうところには印刷に出てこないデータがよい。
それなら空白もデータだからとスペース・キーをポン、これで段落は形成された。
たったひとこまのスペースの話に、ずいぶんスペースを占領してしまった。