3日は朝、カヌー4艇で松田ぬ浜を出発した。海は穏やかで辺野古岬を抜けて大浦湾を西進し、海上保安庁のゴムボートや作業船が出る浜、米軍のプライベートビーチなど、キャンプ・シュワーブの陸上部や海上での作業がないかを監視した。
〈辺野古に基地をつくらせないぶるーの船〉がカヌーのサポートについてくれたので、曳航の練習も行った。夏はにわか雨や雷で急きょ移動するときがある。船に曳航されるためにロープでつなぐ作業を迅速に行うには、カヌーの細かい操船技術が必要となる。頭ではなく体で覚えないといけないので、練習を重ねないといけない。
辺野古岬に米兵が集まり、棒を立てて正座したり、立ち話をしたりしていたのだが、何の訓練なのかは分からなかった。7人程の小グループで沿岸部を歩きながらこういう行動をとっているのだが、月曜日にも同じような訓練が行われていたとのこと。
辺野古岬周辺や海保の浜、米軍ビーチ、小浜(くばま)など陸上部での作業は確認できなかった。海の方も先週までいた浪速丸が今週は姿を消しているとのことで、作業和船も2隻が陸揚げされていて作業はなかった。
高江の着陸帯建設に反対する行動を広範囲で起こすことにより、機動隊は多くの人員を各所に配置しなければならない。それに人手を割かれれば、キャンプ・シュワーブに機動隊を配置するのが難しくなり、陸上部での作業もやりにくくなる。
日本政府・沖縄防衛局が高江と辺野古で同時に工事を進め、反対運動を分断しようとするなら、逆にヤンバルの各所で抗議行動を展開し、機動隊の警備体制を分断、拡散して、手が回らない状況を作り出せばいい。地の利を生かして神出鬼没の遊撃戦をやろうではないか。
高江に機動隊を集中させないためにも、県内の各基地のゲート前で機動隊が必要となるほどの抗議行動を起こすことも有効だ。また、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡に住む人たちは、自分たちの地域で市民運動が不活発だから機動隊が沖縄に派遣されていることを自覚しないといけない。
安倍内閣の改造で稲田朋美氏が新防衛大臣となった。慶良間諸島の強制集団死をめぐり、隊長命令を否定することを狙った「大江・岩波沖縄戦裁判」を起こした極右グループの一人である。その名を知ったのも、この裁判を通してだった。
本音を口にすればアジア諸国から反発と批判が続出するような防衛大臣が、沖縄にどのようなふるまいをするかは分かりきっている。安倍首相からすれば、沖縄対策も想定しての任命だろう。沖縄に対する初仕事が、高江着陸帯建設への強権発動となるようだ。高江現地から、県内外の各地から抗議と抵抗をしましょう。