22日(木)は午前7時頃、名護市安和の琉球セメント桟橋に行き、6月28日の交通事故以来止まっていた土砂搬入とガット船への積み込みの再開に対する抗議行動に参加した。
午前7時頃、桟橋ではガット船・國喜18が着岸作業を行っていた。
同桟橋の出口と入口には、すでに市民が50人近く集まっていて、再開されようとする作業に阻止・抗議する準備を行っていた。その後も市民は増え続けた。
出口付近ではアルソックが、入り口付近ではテイケイがオレンジ色のネットを広げ、市民の通行を妨害する態勢をとっていた。
午前7時26分頃、土砂を積んだ最初のダンプ・トラックが入り口近くの交差点に姿を見せた。
市民は牛歩によるデモ行進を入り口前で行い、事故の原因も明らかにされないまま、土砂の搬入とガット船への積み込みが再開されることに抗議した。
ダンプトラックは右折ラインで後続が来るのを待ち、30台ほどが待機した7時45分頃から、沖縄県警機動隊による市民の強制排除が始まった。
機動隊が力づくで市民を排除することに強い抗議が繰り返されるなか、岩ずり(土砂)を積んだダンプトラックが入っていった。
しかし、市民の抗議行動によって一度にやってきたダンプトラックの数も入り方も、限定されたものだった。沖縄防衛局や警備会社、県警にとっても慎重にならざるを得なかったのだろう。
同じような牛歩による抗議は出口でも行われた。
沖縄県警は入り口と出口で同時に弾圧態勢を敷けるだけの機動隊員を動員しておらず、まずは30台ほどのダンプトラックを入れ、それらが土砂を下ろしてから、今度は出口で弾圧態勢を敷いてまとめて出す、というやり方を採っていた。
こういう手間のかかるやり方では、ダンプトラックの稼働量は大幅に落ちる。市民の抗議がなければ、ダンプトラックは次々とやってきて土砂を下ろしていくのだ。
マスコミは工事の再開を伝えるだけで、市民の抗議によって土砂の搬入にどのような影響が出ているかまでは伝えない。そういう細かいところを把握できるほど、現場に通い詰めている記者も少ないだろう。
沖縄県警・機動隊が弾圧態勢を敷くなか、工事を完全に止めることは難しい。だからといって諦めることはない。多くの市民が現場に来て、阻止・抗議行動をとれば、1日に搬入できる土砂の量が減り、その分、工事は遅れていく。遅延にも大きな意味と意義があるのだ。