海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

海上監視活動ー土砂の海上搬送が滞り、埋め立て工事がはかどらず

2022-02-07 23:59:04 | 米軍・自衛隊・基地問題

 昨年末から名護市長選挙の取り組みで忙しく、7日(月)は久しぶりにカヌーに乗った。今日はカヌー4艇、抗議船1隻(平和丸)で海上から監視活動を行った。

 辺野古の松田ぬ浜から見る朝日は、今では護岸に越しにしか見ることができない。2014年の夏からカヌーに乗り、この浜から漕ぎ出してきたが、変わり果てた海の姿を見ると胸が痛む。

 先週の土曜日に大浦湾からガット船がすべて出ていき、8隻のランプウェイ台船もすべて空となっていた。土砂切れの状態で、この日はまずガット船から台船に土砂を移し替えなければいけなかったが、入ってきたガット船はわずか2隻(第八太海丸、第八高砂丸)だった。

 航路付近で入ってくるガット船に抗議した。いつも通り海保が規制する。

 2月4・5日付琉球新報に、米軍の保養施設「タイヨーゴルフクラブ」が日本人にも低料金で利用させている問題が報じられている。民間のゴルフ場の半額から3分の1の金額で、自衛隊員や海保の職員はわずか2000円でプレーでき、消費税も納めていないという。腐りきっているとしか言いようがない。

 米軍基地建設のために駆り出されている下っ端の海保職員もプレーをしているのだろうか。米軍に奉仕している褒美で海保にも特権が与えられているのか知らないが、自らの社会的評価を下げてまでゴルフをしたいのか。海保も自衛隊も恥を知るべきだ。

 平和丸に乗って航路からK9護岸に移動した。

 ガット船からランプウェイ台船に土砂を積み替えるまで、K9護岸は作業員の姿もなく、海保とテイケイが立っているだけだった。

 背後の美謝川切り替え工事の現場も、海から見える範囲で目立った動きはなかった。

 2隻のガット船はK9護岸で使用されているランプウェイ台船に土砂を積み替えていた。喫水を見ると2隻とも土砂を満載はしていないようだった。半端な量しか積んでいなくても、この2隻を大浦湾に向かわせるしかなかったのだろう。

 波の影響と沖縄署の警備に機動隊の手が割かれているせいで、安和・塩川での土砂積み込みがはかどっていない。積み込みができなければ、大浦湾に運ぶことができず、当然、埋め立て工事も遅れることになる。

 カヌチャ沖ではサンゴの移植作業が行われていた。

 平和丸でK8護岸近くまで戻り、カヌーに乗り換えて松田ぬ浜に戻った。

 オイルフェンス沿いにカヌーを漕いでいると、辺野古崎近くの②-1工区にダンプカーが土砂を投入しているのが見えた。

 K9、N2、K8の各護岸ともに土砂の陸揚げは行われておらず、どこから土砂が運ばれてきているのか疑問で、あとで豊原の高台から確認した。

 午前11時13分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。

 各護岸ともにまだ土砂の陸揚げは始まっていなかったが、②工区の中央部に土砂を積み上げた所があり、そこからダンプカーに土砂を積んで②-1工区に運び、投入していた。

 土砂を積んでいる所の背後にはK4護岸の切れ目があり、排水施設が造られている。下の写真はそれを海側から見たものだ。

 豊原の高台からは確認できないが、海側の排水施設と陸地との間には仮設の排水路が造られているはずなので、その掘削で出た残土を②-1工区で再利用している可能性がある。

 他の場所でも、工事が進んでいる場所に積まれた土砂を、工事が遅れている場所(写真の手前側)に移していた。写真では同じ会社のダンプカーが作業を行っている。

 先週土曜日(5日)の午後に見た時も、同じ形で土砂を移動していたのかもしれない(午前中は陸揚げしていたようだが)。

 午前11時35分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。

 ガット船から土砂を積み替えたランプウェイ台船2隻が、K9護岸に接岸し、土砂を均していた。

 K9護岸にはまだダンプカーが来ていなかったが、このあと陸揚げが行われただろう。ただ、土砂の量が少ないので、2時間程度で作業は終わったはずだ。

 夜、インターネットで船舶位置情報を見ると、第八大海丸、第八高砂丸ともに塩川沖に戻り、大浦湾にガット船はない。明日大浦湾に土砂を運ぶガット船はどれだけあるのだろうか。

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