海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

強行が続く埋め立て工事とサンゴ移植に海上から抗議

2021-09-09 21:49:23 | 米軍・自衛隊・基地問題

 9日(木)はカヌー7艇と抗議船2隻(平和丸・不屈)で海上から新基地建設工事に抗議した。

 午前8時頃、カヌーチームは松田ぬ浜を出発し、3艇は平和丸に曳航されて先に大浦湾に向かった。4艇はオイルフェンス沿いに漕ぎ、半時間余で大浦湾に出た。

 ガット船2隻(かいおう丸・清明)が出たあと、4隻(神峰・marumasa2号・marumasa5号・第八丸喜丸)が入ってきた。

 神峰とmarumasa2号は一昨日の火曜日に大浦湾にいた。土砂を下ろしてその日のうちに大浦湾を出ると、昨日、塩川や安和で土砂を積み込んだのだろう。それだけ土砂の陸揚げ、投入も急ピッチで進んでいるということだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、カヌーによる行動も自粛せざるを得ない点が多々ある。ガット船の入れ替え時も、航路付近でプラカードを掲げて抗議するにとどめている。

 ガット船が大浦湾に入ったあと、K8護岸とK9護岸の二手に分かれて抗議・監視行動を行った。

 K8護岸ではランプウェイ台船・明神3号が接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。

 K8護岸と長島の近くではサンゴの採取船が2地点で作業をしていたが、この日は午前10時前には移動を始めたので、カヌーと抗議船も植え付け地点のカヌチャ沖に向かった。

 「潜水調査中」という黄色いのぼりを掲げた船が、ダイバーが乗ってサンゴの採取、植え付けを行う船である。カヌーメンバーはシュノーケルをつけて泳ぎながら作業の様子を監視したり、カヌーでサポートしながら抗議を行った。

 海底には、採取されたサンゴが入ったカゴがいくつも置かれ、ダイバーが接着剤で貼り付ける作業が行われている。

 台風14号の影響が懸念されるが、水温の高い夏場や台風シーズンを避けるように、という沖縄県の行政指導を無視して、移植作業が強行されている。

 メディアは連日、自民党の総裁選について報じているが、辺野古新基地建設や沖縄の自衛隊強化などが話題になることはない。誰が新総裁になろうが、沖縄に対してはこれまでどおり、というのが自明のこととされている。

 衆議院選挙前に連日自民党のことばかりで、日本のメディアは自公政権維持のために力を尽くしている。オリンピック報道もそうだったが、ほんとに腐っているな。

 新型コロナウイルスの感染爆発が起こったのは、安倍・菅政権とメディアの共犯関係によるものだ。自民党議員たちのあとを記者がぞろぞろと付き従い、「権力の監視」が聞いてあきれる。

 海上行動を午前中で終え、今日も草刈り作業をやったあと、午後2時45分頃に豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。②工区と②-1工区に土砂が運ばれ、嵩上げ作業が続けられていた。

 午後3時8分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。K9護岸にはランプウェイ台船2隻が接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。K8護岸はダンプカーが止まり、台船の入れ替えを行っているようだった。

 今朝、大浦湾に入ったmarumasa2号と第八丸喜丸が土砂の移し替えを終え、湾から出ていくところだった。沖には次のガット船が2隻ほど見えていた。

 大浦湾と本部の間をひっきりなしにガット船が移動し、土砂を運び続けている。沖縄戦の犠牲者の遺骨が混じっていると、南部の土砂が話題になるが、今埋め立てに使用されている北部の土砂は、どれだけ目が向けられているのか。まずはこの土砂を止めなければならない。

 K9護岸、K8護岸に続く三つ目の土砂陸揚げ場として利用するため、N2護岸の建設も進められている。砕石の側面に白く見えるのは被覆ブロックだが、かなりの長さになっているのが分かる。

 


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