海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

玄葉外相と稲嶺市長の会談

2011-10-20 11:53:14 | 米軍・自衛隊・基地問題

 10月17日の一川防衛相との会談から1日おいて、19日には玄葉外相と稲嶺市長との会談が名護市役所で持たれた。市役所の中庭では60名余の市民が集まり、稲嶺市長を激励し、玄葉外相を批判する発言、シュプレヒコールがくり返された。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-20_24954/   

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-20_24966/  

 「海にも陸にも新しい基地を造らせない」という公約を守り、「市民との約束、信念を貫く決意」を表明する稲嶺市長に対して、「最低でも県外」という公約を破ったことに形だけの陳謝をし、辺野古崎への「移設」という日米合意を押し付ける玄葉外相。
 政治家が自らの活動で第一に優先すべきは、有権者に対して公約を守ることだ。一川防衛相や玄葉外相が稲嶺市長や仲井真知事に対して求めているのは、俺たちと同じように公約を破って有権者を裏切れ、ということだ。そういう愚劣な行為をしているという自覚が、この二人の大臣をはじめ民主党の閣僚や幹部たちにはあるだろうか。
 日本政府や米政府は、稲嶺市長は変わりそうにないが、かつて「沖合移動」を求めていた仲井真知事なら変わる可能性がある、と考えているのかもしれない。しかし、知事が「県外移設」という公約を破棄すればどうなるか。それこそ8割以上の県民を敵に回して、知事の座を追われるだろう。後継者を選ぶこともできはしない。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-20_24971/

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-183042-storytopic-185.html

 今日(20日)は「第3次嘉手納爆音差し止め訴訟」の第1回口頭弁論が、那覇地裁沖縄支部で開かれている。嘉手納基地周辺5市町村の2万2058人が原告として参加している。これだけの大型原告団が結成されている現実を見れば、一部で言われている嘉手納基地統合案が住民に受け入れられることもあり得ない。
 辺野古であれ嘉手納であれ、普天間基地の県内「移設」はもはや不可能であり、固定化も更なる反発と怒り、基地撤去運動を生み出すだけだということを日本政府は知るべきだ。

 


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