ポンテギの缶詰とは、韓国で親しまれているポンテギを缶詰にしたものである。筆者は一般的な30代独身日本式サラリーマンであるからして、政治的にはどちらかというと“反韓”の立場をとることが多いのだが、韓国の人々や文化を嫌っていたり、見下しているわけでは決してない。現に同僚のミンサム君とは友好的な関係にあるし、韓国系スーパーにも足しげく通ってネタになるものを買い込んでいる。そもそも筆者は立場や建前にいつも邪魔される政治に世界をよくすることを期待しない。個人の普段の何気ない行動こそがゆっくりと、でも確実に世界を変えているのだというのが筆者の持論である。今回のポンテギなどがまさにそれなのである。
この食材の特徴は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。
①ポンテギとの出会い
最近のカリフォルニアはコロナ渦から解放され、筆者は残念ながらリモートワークではなくなったので、職場に弁当を持って行っている。弁当といえどもタッパーに米を入れ、ふりかけをかけたものの上に缶詰サバやイワシを載せた簡素なものだ。青魚は高血圧によいとのことだし、サバ・イワシ缶詰は30代独身日本式サラリーマン生活にちょうど良い大きさだし、何せ安いのでよい。いつものようにその青魚の缶詰を、ハンコック・スーパーマーケットで物色していたところにポンテギの缶詰が見つかったのだ。
②ポンテギとは
ポンテギとは蚕の蛹(さなぎ)の佃煮である。英語表記ではシルクワーム・ピュパと書かれ、缶には堂々とそのものの画像が貼られているので韓国の人々にはこの見た目にアレルギーはないものと思われる。それにサバ缶やイワシ缶に引けを取らないくらいの量が売られているので、韓国では至極一般的な食用品のようだ。ウィキペディアによれば、ニンゲンには絹を作り終えた蚕にもはや用事はなく、一般的にそれは家畜の飼料となっていた。しかし日本でも海から離れた場所などでは、貴重なタンパク源として食されてきたらしく、長野県などでは今でもスーパーで蛹の佃煮が売られているとのことだ。韓国の人たちは家畜の肉も魚介もよく食べるし、どこでも比較的海に近いであろうに一体全体なぜ蚕の蛹などを必要としたのかはわからないが、とにもかくにも手に取ってみた。
③ポンテギの缶詰
購入を前にわが同胞のミンサム君にテキストを送り、このポンテギの調理法を確認してみた。すぐに返ってきたミンサム君のテキストによれば、この商品は既に加熱済みであるためそのまま食べられるとのこと。筆者としては“このまま食べられるのか、否か”ではなく、“どうやって食べるのか”を尋ねたつもりだったのだが、どうやらそのまま食べるのが通常な食べ方のようであった。
④味など
缶の蓋を開けると小指の爪ほどの蛹がぎっしりと入っていて、見た目にはやはり抵抗がある。透明感のある汁は甘みが豊富で、これもまた日本人の好みには合いそうにない。独特の臭みはあるものの、強くはない。筆者は蛹を一匹爪楊枝にさし、臭みを消すべくワサビをちょいとつけて口に含んで嚙み締めた。それには『ミュ!』という食感と風味がある。薄い蛹の殻の歯ざわりと中身の少しだけ柔らかい肉の味のせいだろうか。それは不味くないが、決して旨くはない。だがお猪口に注いだ微炭酸のマッコリを飲みながら少しずつ食べるとなかなか味わい深く、ヤンパンになったかのような高貴な気分に浸れるというものだ。
⑤元気がみなぎる。
不思議なことにポンテギを食べた日の翌日は、疲れや二日酔いがなく、寝覚めもよかった。コアな栄養素が得られているのかも知れない。
日本では1年延期されたオリンピックが開催された。すったもんだあった開会式だが結局は稀に見る高視聴率だったようで、全てはJOCによる壮大な炎上商法だったのかと思うほどだ。筆者はひとり出社した土曜日にハイライトを見てみたが、正直感動してしまった。開催の是非への議論もあるだろうし、内容の評価にもいろいろあるだろうが、『開催できた』というひとつの事実のために積み重なった、すべての人々(中止を唱えた人も含めて)の努力が見えたような気がした。だから感動したのだ。この開催を黒歴史にするのか、誇りあるものにするのかもまた、これからの個人の頑張りにかかっているのだと思います。とりあえず我ら30代独身日本式サラリーマンは、たまにはポンテギをワサビにつけて頬張って、“ミュッ、ミュッ”とした奇妙な感覚を楽しみながら、明日への英気を養うべきだろう。
この食材の特徴は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。
①ポンテギとの出会い
最近のカリフォルニアはコロナ渦から解放され、筆者は残念ながらリモートワークではなくなったので、職場に弁当を持って行っている。弁当といえどもタッパーに米を入れ、ふりかけをかけたものの上に缶詰サバやイワシを載せた簡素なものだ。青魚は高血圧によいとのことだし、サバ・イワシ缶詰は30代独身日本式サラリーマン生活にちょうど良い大きさだし、何せ安いのでよい。いつものようにその青魚の缶詰を、ハンコック・スーパーマーケットで物色していたところにポンテギの缶詰が見つかったのだ。
②ポンテギとは
ポンテギとは蚕の蛹(さなぎ)の佃煮である。英語表記ではシルクワーム・ピュパと書かれ、缶には堂々とそのものの画像が貼られているので韓国の人々にはこの見た目にアレルギーはないものと思われる。それにサバ缶やイワシ缶に引けを取らないくらいの量が売られているので、韓国では至極一般的な食用品のようだ。ウィキペディアによれば、ニンゲンには絹を作り終えた蚕にもはや用事はなく、一般的にそれは家畜の飼料となっていた。しかし日本でも海から離れた場所などでは、貴重なタンパク源として食されてきたらしく、長野県などでは今でもスーパーで蛹の佃煮が売られているとのことだ。韓国の人たちは家畜の肉も魚介もよく食べるし、どこでも比較的海に近いであろうに一体全体なぜ蚕の蛹などを必要としたのかはわからないが、とにもかくにも手に取ってみた。
③ポンテギの缶詰
購入を前にわが同胞のミンサム君にテキストを送り、このポンテギの調理法を確認してみた。すぐに返ってきたミンサム君のテキストによれば、この商品は既に加熱済みであるためそのまま食べられるとのこと。筆者としては“このまま食べられるのか、否か”ではなく、“どうやって食べるのか”を尋ねたつもりだったのだが、どうやらそのまま食べるのが通常な食べ方のようであった。
④味など
缶の蓋を開けると小指の爪ほどの蛹がぎっしりと入っていて、見た目にはやはり抵抗がある。透明感のある汁は甘みが豊富で、これもまた日本人の好みには合いそうにない。独特の臭みはあるものの、強くはない。筆者は蛹を一匹爪楊枝にさし、臭みを消すべくワサビをちょいとつけて口に含んで嚙み締めた。それには『ミュ!』という食感と風味がある。薄い蛹の殻の歯ざわりと中身の少しだけ柔らかい肉の味のせいだろうか。それは不味くないが、決して旨くはない。だがお猪口に注いだ微炭酸のマッコリを飲みながら少しずつ食べるとなかなか味わい深く、ヤンパンになったかのような高貴な気分に浸れるというものだ。
⑤元気がみなぎる。
不思議なことにポンテギを食べた日の翌日は、疲れや二日酔いがなく、寝覚めもよかった。コアな栄養素が得られているのかも知れない。
日本では1年延期されたオリンピックが開催された。すったもんだあった開会式だが結局は稀に見る高視聴率だったようで、全てはJOCによる壮大な炎上商法だったのかと思うほどだ。筆者はひとり出社した土曜日にハイライトを見てみたが、正直感動してしまった。開催の是非への議論もあるだろうし、内容の評価にもいろいろあるだろうが、『開催できた』というひとつの事実のために積み重なった、すべての人々(中止を唱えた人も含めて)の努力が見えたような気がした。だから感動したのだ。この開催を黒歴史にするのか、誇りあるものにするのかもまた、これからの個人の頑張りにかかっているのだと思います。とりあえず我ら30代独身日本式サラリーマンは、たまにはポンテギをワサビにつけて頬張って、“ミュッ、ミュッ”とした奇妙な感覚を楽しみながら、明日への英気を養うべきだろう。
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