まるみのあっちこっち巡り

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映画 アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男

2017-02-03 00:33:25 | 映画(劇場鑑賞)
ドイツ映画賞 最多6部門受賞(作品/監督/脚本/助演男優/美術/衣装)
その他の映画祭でも作品賞、観客賞などを受賞。

1960年、世界を震撼させたナチス戦犯アドルフ・アイヒマン拘束。
真の功労者は、ドイツ検事長フリッツ・バウアー、
歴史的な極秘作戦の裏に隠された真実を描いた作品です。

アイヒマン潜伏に関する駆け引きに思わず引き込まれ、
上質なミステリー&サスペンスを楽しめます。
歴史映画ファン必見と言えるかも

バウアー検事と部下のカール検察官がゲイである点も強調され、
ナチス残党の攻撃の格好の的になるという
アナザーストーリーが伏線にあり、
国家反逆罪で自らが犯罪者になる危険がありながらも
一途にアイヒマンを追うその思いに胸を打たれます。

ナチに屈してしまった過去もあるバウアー検事長、
(ユダヤ人であり、ゲイ、屈するしかないか‥
若い世代が本当に誇りを持てる新生ドイツを譲り渡す
その使命を果たすために人生を捧げた正義と尊厳を賭けた
闘いを描いた見応えのある作品でした。

全編を通して流れるジャズの音色も印象的、
緊迫感溢れる作品に彩りを加えています。

<アドルフ・アイヒマンとは>

ナチス政権下で600万人ものユダヤ人を強制収容所へ移送させ、
ホロコーストの中心的役割を担った人物。
第二次世界大戦でドイツが敗北すると海外へ逃亡。
拘束の翌年エルサレムの法廷での裁判は、世界中に中継。
「アイヒマン裁判」は人々に衝撃を与えた。

監督:ラース・クラウメ
出演:ブルクハルト・クラウスナー ロナルト・ツェアフェルト
セバスチャン・ブロムベルグ
ドイツ/2015年/105分

ヒューマントラストシネマ有楽町

2017.1.27
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