春の満月でした
雲一つない夜空は
まるでその満月の支配する舞台
ひと際明るい月の光に満たされていました
その様子に思わず足を止めて
横を歩く大切な人と
満月を見上げていたのですが
満月に触られた心は優しくなるのでしょうか
その人への愛しさが僕の中で大きく膨らんで
影を寄り添わせて歩いていました
春の満月でした
雲一つない夜空は
まるでその満月の支配する舞台
ひと際明るい月の光に満たされていました
その様子に思わず足を止めて
横を歩く大切な人と
満月を見上げていたのですが
満月に触られた心は優しくなるのでしょうか
その人への愛しさが僕の中で大きく膨らんで
影を寄り添わせて歩いていました
その日は、春一番が吹きました
天気が良かったので
学校の友達と遊ぶ約束をした上の子供たち
三男も行きたいと言っていたのですが
邪魔するからと最初は拒絶
結局、最後は親に言われて一緒に行くことになったのですが
待ち合わせの時間の前から
少しそわそわとし始めた子供たち
そうして待ち合わせの前に
家を飛び出しました
友達が来るのを家の外で待っているとのこと
寒い時分は炬燵から出ようとしなかった子供たちですが
春は子供たちを活動的にするのでしょうね
楽しそうに出かけて行った
子供たちは夕方遅くまで遊んできました
まだコートの隙間から入り込む
風が冷たい日
曇った空からは
ちらほらと雪が降ってきました
職場の近辺が開発が続いているせいか
古いビルが取り壊されていて
馴染みのレストランが入っているビルにも
解体のお知らせ
そのレストランのドアにもひっそりと
閉店のお知らせが貼ってありました
閉店前に寄れればよかったのですが
気が付きませんでした
昨日までは普通にお客さんもいたのに
そんなビルへのお別れなのか
それとも記憶を薄れさせようとしているのか
直ぐに溶けてしまいそうな大粒の雪が
空から降りてきました
その日は朝から晴れていたのですが
随分と風が強くて
時々唸るような音も聞こえて
誰かが叩くように窓もなりました
夜も風は強く吹いていて
ベランダに出ると
自分の体がその風に包まれてよろけるようで
空を見上げると星までもが
どこか定まらずに揺れているようでした
春の風なので強さ以外は
心地は良いのですが
午前中は穏やかだったのですが
午後にはいると風が強く
吹き荒れる感じでした
洗濯物を干していたのですが
洗濯物が吹き飛んで行きそうで
洗濯ばさみを追加しました
家の中にいても時折
風が窓に当たり
激しい音がして驚かされました
そんな強い風が夕暮れまで続き
空が暗くなる頃に
ようやく勢いをなくしました
#2020 春に
仙台に移り住んだ日のこと
荷物は午後から入ってくる予定だったので
何もない部屋で過ごしました
荷物がないと
部屋は随分と広く感じるもの
話し声も響いて聞こえるので
思わずひそひそ話になってしまいます
荷物が来るまでの間は
まだ4カ月の子供たちをジャンパーの上で寝かし
手持ちぶさたで過ごしていました
僕らの他には
春の陽射しのみが部屋に
何もない寂しさを
和らげてくれました
無性に悲しい時があります
泣いても消えない悲しみは胸に居座り
悲しみに乗っ取られるようです
とある日の公園で
そんな悲しみに襲われて
太陽が眩しいのに涙が止まらず
その涙を見られないようにうつむきました
周りはそんな僕には無関心なまま
ただ、光を含んだ風だけが
気にかけてくれました