風のささやき 俳句のblog

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ビルの端きれいに切り取り冬の空 【季語:冬の空】

2014年12月13日 | 俳句:冬 天文
ある晴れた日の朝
道を歩いていると
裸になった梢の間から
陽射しが目にまぶしく零れ落ちるので
見上げてみると
真っ青な空に白や灰色のビルの群れが
輪郭を際立たせていました

冬の空はたくみな切り絵師のように
いとも簡単に都会の輪郭を切り抜いて
しばらく僕の目はその巧みな技に
くぎ付けにされていました

冬空に放たれ自由に紙飛行機 【季語:冬空】

2014年12月06日 | 俳句:冬 天文
ある冬の晴れた日
冬の冷気に磨かれた空は
塵ひとつない澄んだ青さをたたえていました
その空に向かって
どこか形のいびつな真っ白な紙飛行機が
小さな子供の手から放たれて
舞い上がりました

子供の応援を受けているからでしょうか
紙飛行機は長いことを空を泳ぎ
自分だけの空間の自由さを
満喫しているようにも見えました