風のささやき 俳句のblog

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詩や短歌も掲載しています

気がつけばまた汗光る夏に入る 【季語:汗】

2016年06月26日 | 俳句:夏 人事
いつの間にかもうすぐ7月
季節はほんとうに
足早に過ぎ去って行きます

この前も街を歩いていたら
うっすらと額に光る汗
ハンカチを使うほどでも無く
手のひらでぬぐってみたのですが
もうそんな時分かと
我ながら手の中の汗に驚いていました

目覚めたくなき初夏の朝空遠し 【季語:初夏】

2016年06月19日 | 俳句:夏 時候
つらい毎日が続いた夜
まどろみながら
もう目が覚めることも
なければいいのにと思っていました

けれど初夏の明るい陽射しは
窓辺一杯に押し寄せて
僕を眠りから抱き起こしました

僕はそのまぶしさに抵抗するように
しばらくは布団の中で横になっていたのですが

今日やらなければいけない出来事が
次から次へと頭に浮かび
仕方無しに立ち上がりました

窓を開いて外を眺めれば
空は遠いところにあり

それはまだ先の見えない僕の生の行く末を
暗示しているかのようでした

Haiku: 春

2016年06月18日 | 俳句:春 時候
春のように人々に優しいものになりたくて
それができな自分がいて

☆-- Haiku --☆

gentle spring winds
to the people, smile
eager to be

☆-- 俳 句 --☆

春のよな心もちたくてため息

Haruno-yona kokoro mochitakute tameiki

いつになったらそのため息はなくなるのでしょうね

新築の庭に艶あり七変化 【季語:七変化】

2016年06月12日 | 俳句:夏 植物
ある日気がつくと
建築中だった家が完成していました
すでに人も住み始めているようです

綺麗な家だなと思いよく眺めてみると
塗りたての白い壁は真新しく
窓に飾られたカーテンもどこか初々しくみえます
すべてがまだ淡い夢の中にあるようです

そんな中で庭に植えられた紫陽花だけが
鮮やかな色合いで存在感を示していました

まるでまだ知られていない新しい家を
通る人に教える標のようでした

風を追い鳥居くぐれば四葩かな 【季語:四葩】

2016年06月05日 | 俳句:夏 植物

爽やかな風の午後でした
散歩をしていた僕は
風を追うように
初めの道を歩きました

やがて石段の上に
鳥居が見えたので
石段を登ることにしました

鳥居を潜ると両側には
思いもかけぬ紫陽花の群れ
人気も無かったので
その花をゆっくりと堪能しました

きっとそこは
風だけが知っていた
とっておきの場所だったのでしょう


Haiku: 空

2016年06月04日 | Haiku

何も言わない空の深い色合いに
少しぞっとする物さえ感じて

☆-- Haiku --☆

how indifferent
high up in the sky
terrifying blue

☆-- 俳 句 --☆

ぞっとする空の蒼さの無関心

zotto-suru sora-no aosa-no mukanshin


それでも空に
憧れる気持ちは変わりません