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風のささやき 俳句のblog

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オリジナルの俳句を中心にご紹介しています
詩や短歌も掲載しています

鳴く雲雀空の奥咲く花あるか【季語:雲雀】

2025年05月03日 | 俳句:春 動物

ちょっと前のことですが
家でパソコンで作業をしていると
雲雀(ひばり)の声が聞こえてきました

例年、春になると何回か聞く機会があり
今年も2回目のことでした
前回はまだ春浅い時分のことでしたが

声が聞こえたので
窓を開けると当然のことながら
姿は見えずに
その声が響いた空を見上げました

穏やかな春の空
ここの所は家に籠っているので
空を見上げるのも久しぶりのこと
気分が落ち着きました

空の奥には何か美しい青い花でも咲いていて
雲雀はそれを誰かに
知らせようとして鳴くのかしらと
そんな勝手な想像を巡らせていた午後でした


放たれし囀り空に矢継ぎ早 【季語:囀り】

2019年04月27日 | 俳句:春 動物
お昼になったので外に食事に出かけました
上着がなくても少しも寒く感じられない
暖かな陽射しが降り注いでいました

道を歩いていると
突然鳥の鳴く高い声が聞こえてきました

鳥の姿は見えなかったのですが
何匹かいるようで矢継ぎ早に呼び合っています

この時分浮き浮きとした気分を覚えるのは
人も鳥も一緒なのでしょう
楽しそうな囀りは空に放たれた矢のようです
二の矢、三の矢と続き

それはしばらく僕の耳に残っていました

高ぶるや雀鶯川の水脈 【季語:鶯】

2019年04月06日 | 俳句:春 動物
暖かい春の陽射しを楽しもうと
河原の散歩道を歩きました

散歩道には僕らと同じように考えたのでしょうか
たくさんの人が歩いていました

暖かさに誘われたのは
人ばかりではないようです

屋根を眺めると
何匹もの雀が跳ね回っています
どこからか楽しげな鶯の声も聞こえてきます

そうして一番高ぶっていたのが川の流れ
陽射しを乗せながら
僕らの遅い歩みを尻目に
勢いよく流れていきました

ほころべる川面にぎわし残り鴨【季語:残り鴨】

2016年03月27日 | 俳句:春 動物

川に鴨たちが漂っていました

寒さも緩み
暖かな陽気がつつむからでしょうか
川面に浮かぶことを楽しむように
ゆっくりとした泳ぎでした

季節を体で受け止める鴨は
温度の違いにも敏感なのでしょう

温もりを羽にため込んだ
その立ち振る舞いが
とても柔らかく見えました


蛤も楽器にされた子供の手 【季語:蛤】

2015年04月25日 | 俳句:春 動物
子供の手は創造の力に
溢れているようです
その手のひらにつつまれると
不思議な魔法をかけられたように
普段の役割から解き放たれた物が
いつもとは違った表情を見せてくれます

料理の材料にと買ってきて
水をはったボールに
砂抜きのため沈められていたはまぐりも
いつのまにか子供の手に取り上げられて
打楽器になってカチカチと
楽しく音をたてていました