風のささやき 俳句のblog

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詩や短歌も掲載しています

秋の夜やI miss youの独り言 【季語:秋の夜】

2023年11月11日 | 俳句:秋 時候

秋の夜長
皆が寝静まった部屋で
一人、読者などをしていると
少し感傷的な気分に襲われて

もう会うこともなくなった人たちのことを
思い出したりもします

もうどうしようにもならないと分かっていも
会いたいなと思ったりして
独り言をつぶやいてみたりします


身に沁みて手合わす墓碑と空の果て 【季語:身に沁む】

2023年11月04日 | 俳句:秋 時候

母のお墓の近くに
自転車で行く用事があり
お線香を持って
帰りがけに立ち寄りました

午後の少し遅い時間
人もほとんどいなくて
墓地は静かでした

そうして普段は子供たちを連れてくるので
ゆっくりと手を合わせることもできないのですが
今回は自分だけ

お線香を焚いて
墓碑の前で跪き手を合わせました

見上げた墓碑がどこか大きく見えて
そうしてその先の空が澄んでいて

母に手を合わせるとともに
その母が消えて行った空の果てに
幸いがあるようにと
身に沁みる風に吹かれながら
祈っていました


静けさや夜長の供に砂時計 【季語:夜長】

2023年10月21日 | 俳句:秋 時候

秋の夜は
とても静かに感じられます

子供たちも寝静まって
テレビの音を消したら途端に
静かになりました

少し寂しさを感じて
以前、子供たちが買った
砂時計をひっくり返してみました

その音もなくさらさらと落ちていく砂が
秋の夜長にはあっている気もして
3分ほど、砂が落ち切るのを眺めていたら
心も落ち着いていました


長き夜や目に沁む赤き十字かな 【季語:長き夜】

2023年10月14日 | 俳句:秋 時候

夜遅い時間を一駅歩きました

都会は賑やかですね
駅前はまだまだお店も開いていて
賑やかだったのですが

暫く行くとシャッターを閉じたお店ばかりになり
通りも闇の支配下に置かれたようでした

その中で目の中に飛び込んできた赤い十字架
街中の教会の上に建てられたもので
思いがけない物だったこともあり
心の中に強い印象を引き起こしました

暗闇とその中で標の様に輝く十字架と
教会を後ろに歩き過ぎた後も
その十字架の印象は僕の心に
残像として強く残りました


新涼や子にすり寄りし目覚めかな 【季語:新涼】

2023年10月07日 | 俳句:秋 時候

夜は随分と涼しくなってきたので
窓を閉めて寝ようとするのですが
三男が暑い、暑いと大騒ぎをするので
仕方なく、窓を開けてねます

その割にはしばらく窓を開けていると
寒くなるようで布団を被り眠っていたりします

朝になると三男と
母親が寄り添いながら寝ていたりして
だんだんと暖が恋しくなる時分ですね


学び舎も冬待つ日々やまたたく間 【季語:冬待つ】

2022年11月05日 | 俳句:秋 時候
子供たちの中学校の
コートを買いに行きました
これからの寒さに備えてです

入学後には初々しさも
残していた子供たちも
すっかりと中学生らしくなり
気が付けばもう冬
本当にあっという間だなと思います

先日、学校公開の日に
授業風景を見に行ったのですが
すっかりとその生活にも馴染んで
楽しそうにしていました
授業には身は入っていなかったのですが

今は期末テストを控えて
少しは勉強をしています

爽やかや夕映え寝た子ら起きもせず 【季語:爽やか】

2022年10月08日 | 俳句:秋 時候
お昼を食べた午後のこと
横になってテレビを見ていた長男と三男が
いつの間にか眠っていました

窓を開けていたら
爽やかな風が吹いてきて気持ちも良く
その気持ちの良さにつられたのかなと
そのまま寝かせておきました

夜更かしが好きな二人
早く寝ろと言ってもダラダラと起きているので
少し疲れたのでしょう

その合間に、家事などをしていたら
いつの間にか空には明るい夕映え
それでも子供たちは起きる気配がなく

あまりに寝かせると今度は
夜にまた眠らなくなりそうなので
食事前には起こし
寝ぼけ眼で食事をしていた二人でした

残暑かな日陰を好む人の群れ 【季語:残暑】

2022年08月27日 | 俳句:秋 時候
まだまだ昼間の陽射しは暑くて
普通に歩いているだけで
汗が出てきます

特にマスクをしているせいか
口の周りに汗がわいてきて
不愉快になり、息苦しさも覚えます
ついつい、日陰の通りを選んで歩きます

その陽射しを疎ましく思っているのは
僕だけではないようで
交差点では、ビルの日陰で待つ人たち

まだまだ日傘を持った人も
沢山みかけます

秋寂びて松脂鈍く光りおり 【季語:秋寂び】

2021年11月06日 | 俳句:秋 時候
仙台に暮らしていた頃

同僚に車に乗せてもらっていた時に
冬タイヤへの履き替えの話が話題になりました

紅葉も進んで
葉の落ちていく木々の枝を見ていると
心に寒いものを感じます

散歩をしていた最中にも
とある松の木のそばを通ったら
樹皮の上に染み出した松脂が
深い琥珀の色をして鈍く光り

寒い塊を見たような気分でいました