風のささやき 俳句のblog

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祖母逝くや鮮やか過ぎて冬花火 【季語:冬】

2017年01月28日 | 俳句:冬 時候
祖母がなくなりました
100歳を超える長寿でした

いつもは遠く離れて暮らしており
元気だとばかり思っていましたので

最初に電話で話を聞いたときには
あまり現実感がありませんでしだ

この祖母には小さな頃随分とお世話になり
人一倍可愛がってもらいましたので
僕自身も大好きでした

祖母の死に顔を見てもなかなか
実感が湧かなかったのですが

その後に立ち寄った雪祭りで
冬花火を見たら
急に悲しみが胸にこみ上げて
冬花火が滲んで見えました

肩に来て音なくこわれ牡丹雪 【季語:牡丹雪】

2017年01月21日 | 俳句:冬 天文
先日の朝
空が暗いなと思っていたら
電車を降りた頃に雪が落ちてきました

傘を持っていなかったので
雪を体に受けながら
うつむき道を急いでいたら

落ちてくる大きな雪が
道路に当たり
音もなく崩れます
きっと降り始めの道路が
湿っていなかったからなのでしょう

風が大切に運んできた雪を
無造作に壊していく地面は
どこか暴力的に感じられて

目線を高く移したら
雪は僕の肩にも落ちてきて
同じように壊れていきました

湯煙に松とりこぼしたる雪を聞く 【季語:雪】

2017年01月14日 | 俳句:冬 天文
草津温泉に行ってきました
バスで雨の降る東京を出発したのですが
草津の方はすっかりと雪模様でした

宿につくなり直ぐに
目的の温泉へと向かったのですが
露天風呂から眺める日本庭園風の中庭は
すっかりと雪が降り積もり真っ白

雪の作り出す不思議な静けさを
破るように時折
中庭の松や屋根からは雪が落ちて
その後の静けさを一層深めるようでした

宿の女将さんも
雪が降るとお客様の満足度が
一挙に高まるのだと言っていました

雪を見ながらの露天風呂
日本人はやはりいいなと
その後何回も風呂に足を運び
一人満足していました

泣く双子賑やかなりて年初め 【季語:年初め】

2017年01月07日 | 俳句:新年 時候
赤ん坊には当然のことながら
正月も関係がありませんでした

お腹がすいては泣き
オシメを取り替えて欲しいと泣き
段々智恵もついて来たのか
抱いて欲しいと嘘泣きをし

それがさらに二人ということで
ひっきり無しに騒いでいるように感じられ
ちょっとイライラとさせられる場面もありました

それでもその合間に見せる
笑った顔などがとても可愛らしく
親馬鹿だなと思っていました