アートの周辺 around the art

美術館、展覧会、作品、アーティスト… 私のアンテナに
引っかかるアートにまつわるもろもろを記してまいります。

望郷 山口晃展 @メゾンエルメス

2012-02-26 | 展覧会
現代の「絵師」ともいえる山口晃さんの新作展。山口さんの作品には、まだこれまで数点しか出会っておりません。わがミュージアムである滋賀県立近代美術館にも「厩圖」(2004)という大きな作品がありまして、見てるととってもおもしろいんです。
すごい達者な筆さばきで、一瞬「この昔の絵画、キレイやな~」なんて思ってしまうのですが、よくよく見ると「?」。馬の下半身はオートバイだし、登場人物も現代の人が混じってる…なんとも不思議な異空間。子どもに見せるとたいがい大喜びです。
山口さんの作品はこの大画面を実際に目の前にして、けれども絵の前にぴったり張り付いて細かくひとつひとつ描かれたものを見ていくのがオモシロイ。すっぽりとその世界に入り込んでしまう感覚に陥る。

さて、訪ねた銀座にあるガラス張りのビル、メゾンエルメス。めったに入ることのない場所なのでちょっとビビりながらSPみたいなお兄さんに扉を開けてもらう。
奥のエレベーターで8階フォーラムへ。そういう絵画のイメージを持ちながらでしたので、最初の作品「忘れじの電柱」にビックリ。色も黒っぽいし、電柱のノスタルジックなイメージよりは、すごく「機械!!」って感じで近未来的。電柱のまわりに貼っているトタンもスタイリッシュでした。柱はもともとこの展示場所にあるものとのこと、間隔が狭いだけに迫力がありました。
うわわわわ~と思いながら、傍らの小さいお部屋に入ると床が斜め!そこには事務所風のテーブル・椅子に、設計図風の展示。ヨロヨロ、オットット…とよろめきながら鑑賞。
そして最後のお部屋にドドーンと屏風のようなTokio山水(東京圖2012)。東京の街を俯瞰し、おなじみの街の名前と建造物が…。よくよく見ると皇居がすごい武装されていたりして、都庁とかもビルのてっぺんがお城の屋根のようになっていたりして、見れば見るほどおもしろい。エルメスのお姉さんがじっと傍に立っておられるので、あまり近寄るのも憚られましたが、お客様も少なかったので存分楽しませていただきました。

その後、有楽町の阪急メンズ館へ行きぐるりと見て来ました。大阪のとよく似たつくり。店頭はもう春が満載!きれいな色がたくさんあふれていました。あのようにメンズファッションのブランドショップをまわることもあまりないですが、けっこうおもしろいもんだと思いました。使っている素材が意外だったり、素材の組み合わせがユニークだったり、いいもの見るってやっぱり目の肥やしですね!
カーネーションで直子が苦労しているけれど、ファッションってやっぱりアートやね!っと思った次第です。



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