有田芳生の『酔醒漫録』

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麻生太郎の演説を聞いた

2007-09-23 10:25:37 | 人物

9月22日(土)午後3時半から新宿アルタ前で麻生太郎さん最後の街頭演説を聞いた。政治家の演説への関心と総裁選に街頭の反応がどんなものであるかを知りたかった。駅前は多くの人で混雑していた。とはいえ予想ほどではない。2万人という報道も「主催者(選対)発表」。実際には5000人ほどだったように思う。年齢層では若者の比率が多い。きっと話題の人物を見たいという関心で立ちどまった人が多かったのではないか。すでに宣伝カーの上では絶叫している男がいた。政治評論家の三宅久之さんを名指しをしないものの「頭が悪いんです」と批判している。秋葉原で麻生候補に熱狂した若者に「投票権はありませんから」と三宅さんがテレビで語ったことに対しての言葉であった。声が裏返り、口汚く語っている。どこの議員だろうかと冷ややかに見ていたらキタムラとかいうタレント弁護士だった。その後は何人かの議員が抽象的に麻生絶賛。中川昭一議員は、演説の途中でいきなり「真の敵は民主党と共産党だ!」と叫んだ。この時代錯誤に苦笑してしまう。意外だったことは麻生太郎さんが登場したところで群衆の動きがあったこと。主役を携帯電話で撮影したら目的は達したのだろう。演説を聞くことなくそこで立ち去る人が多かった。

070922_16160002  演説は期待外れ。山川暁夫さんたちの演説を知っている者としては、全く気の抜けたサイダーのようなものにしか聞こえない。時代への緊張感がないのだ。福田康夫さんもそうらしいが、安倍晋三政権への言及は全くなし。これまでの政治を自分なりに総括して国民に知らせるべきだろう。終ったところで西川京子議員が「ア、ソ、オ~。ア、ソ、オ~」と連呼するも集まった群衆から呼応する人はほとんどといっていない。さらに大声で「みなさん、いま大変なニュースが入ってきました」と興奮して語り出した。「東京で麻生さんに3票入りました」と舞い上がっている。「みなさん。東京都民がバカでないことがこれでわかりました~」。後ろにいたカップルのうちの男が女性に語っていた。「何さあれ。自民党のなかの投票だよ。それを都民だって。あれこそバカだよな」女性は黙ってうなずいていた。やれやれだ。メディアが自民党総裁選を演出しているものの、その中心部分はスカスカといった印象なのだ。空虚な熱狂。おそらく福田総裁が誕生するのだろう。しかし小泉、安倍政権ほどの支持率は生まれないだろう。池袋に向かい、西武のリブロで新刊をながめる。「おもろ」で泡盛を飲みながら常連と雑談。