荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

顔に怪我して(血が苦手な方は見ないでくださいね)

2016年11月19日 | 散文
先日転倒しました。
自転車通行帯がない道路の下り坂で、雨に濡れた歩道の点字ブロックにタイヤを取られ、スリップしました。
以前から点字ブロックにタイヤを取られる危険性を感じていたのですが、先の交差点の信号が青に替わったので更にスピードを上げた時に向かって来た自転車を避けようと、ハンドルを左に切った時の出来事です。
前のめりに飛んで、アスファルトに「ゴリッ!」と、顔から墜ちました。

救急隊員が現場から回収してくれた眼鏡です。

11針を縫い「この傷はハッキリと跡が残ります」と通告されました。

翌日、恐る恐る鏡を見ながらガーゼをめくって、目を背けました。
腫れて血がこびりついている事もあって、思っていた以上に酷い、醜い顔です。
きれい(美しいとの意味ではありません)だった顔に、ハロウィンの仮装のような、縫い目が2ヶ所に走っています。
そのうち1ヶ所は逆Y字に裂けています。

自分の顔は好きでした。
もう少し鼻がとか髪の毛がとかの不満はありましたが、自分の顔だから仕方がないと諦める程度以上に好きでした。
この顔に似合う服を選ぶくらいに好きでした。

男だって顔は気になります。
治療の行き帰りに乗った電車に、顔に傷がある人なんて居ません。
もう人前に出られないと心は塞ぎます。

考えても仕様のない悔いが頭を駆け巡り、運命を呪います。
今までに何度も転倒したけど、その都度受け身を取って、病院に行く程の怪我も無く自転車に乗ってきたのに、どうして受け身が取れなかったのだろう・・・。
あの日、雨が降らなかったら、信号が青に替わらなかったら、自転車が対向して来なかったら、あの場所に現れるのが数秒ズレていたら等々・・・。

そして気がつきました。
自損怪我でこうなのですから、誤ってひとを傷付けたり死なせたりした人や、不治の病を宣告された人の心情はいかばかりかと・・・。
コメント (14)
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