叔父宅の新年会で頓知を語る

前回は、旧友とズーム飲み会した話を書いたが、
今日は、叔父さん宅で新年会をしてきた。
叔父さんの家の前ですってんころりん、路面凍結で転倒した。
今年2回目の転倒。
叔父さんは水木しげるの迷言365日を読んでいて、
眼鏡を取ったら君の顔に似ているんじゃないかと仰った。
叔父さんは私のブログを読んでくれていて、
共通の話題も多かった。
海老、十勝スマートチーズ2種、大きな生帆立の刺し身と散らし
を頂いた。
叔父さん夫婦は、ご家族の近況の話の他、
スキー場の山の上の家に泊まりに行く途中、叔父さんが、
雪を掘った穴にすっぽり落ちて、突然消えた話など、してくれた。
私がうっかり、ヴィトゲンシュタインの話をしたら、
「ゲーデル・エッシャー・バッハ」という有名な論理学の
大著をくれた。ゲーデルなんて珍紛漢紛なのだが、
叔父さんが黄色い線を引いたところだけは分かる。
「無矛盾性は、システムが提案する解釈に依存する。」
「無矛盾性はシステムのなかでのみ成り立つ。」
「無矛盾性には汎用性がない。」
「無矛盾性は、システムの生成するものは全て正しいとするが
完全性は、正しい文は皆そのシステムで生成できる、とする。」
ゲーデルの無矛盾性の定理である。
正しい命題でも無条件に証明できるとは限らない、
という意味で、一般に「不完全性定理」と呼ばれる。
叔父さんにヴィトゲンシュタインの作文の話をうっかりしたが、
叔父さんは元々論理学者、数学者なのだったことを忘れていた。
釈迦に説法である。叔父さんは今は機械で短歌でも俳句でも作れるが、
人の頭のブラックボックスを通過したもののほうが断然面白いと言っていた。
シャトレーゼのアップルパイを買って帰宅する。

ゲーデルの珍紛漢なお話しをひととき分かり頓知芽生える