超人日記・作文

日々の随筆の合間に、短歌や俳句も登場します。

<span itemprop="headline">本との出遭い、さすらい人、バルトーク好き</span>

2013-06-29 23:10:31 | 無題

今日は郵便物がよく来る。全部私が注文した本。九鬼周造の偶然性の問題が厚くて読み応えがありそうだった。ゲーテの親和力は理論書と思って注文したが、男女の出遭いを描いた恋愛小説だった。これは苦手な分野だ。今日はジョルジュ・ジョルジェスクのベートーヴェン交響曲全集を聞き、読書に明け暮れる。
最近、本を買い過ぎた。当分読む本に事欠かない。
昨日はクリスチャン・マンデアルのブルックナー全集に浸り込んだ。マンデアルは七色の音色を奏でると
評判の指揮者である。泰然としたテンポで自在に曲を操る。隠れた名指揮者だ。ジョルジェスクは値段が
張ったが、マンデアルは廉価盤である。箱も薄くて収納も便利。
昨日買った西洋哲学小事典は実によく書けていて、内容がぎっしり詰まって手のひらサイズ。店頭で見て
欲しくて買ったが、読んでみて正解だった。
私の本の部屋は乱雑で、読みたかった本を探しているうちに、自分でも買ったことを覚えてない、今見ると新鮮な本がみつかってあきれることが多々ある。それだけ放置してある本が堆積しているということだ。
最近ジョルジュ・シャンドール演奏のバルトークのピアノ曲全集を引っ張り出して、ミクロコスモスを繰り返し聞いている。辺境を訪ねて採譜した民謡のエッセンスが抽出されていて、宝のような小品揃いである。バルトークのような人には一種の憧れがある。
自分は出不精でめったに旅することはないのだが、さすらい人の父親を含めて、遠く彼方の幻想郷にさまよう人たちには畏敬の念を覚える。自分はそういうタイプではないのだが、私はスナフキンに憧れるムーミンのように旅人に接する。
ゴーン・トゥ・ティンブクトゥという言い回しが英語にはあって、幻想郷に行って帰ってこない人、半分
蒸発してしまったような人を指すという。
ブルース・チャトウィンのような永遠の旅人に対する畏敬の念があって、それが私の性格を形作っている。基本的に私は内向型で、外界から身を守りながら、内面の旅を続ける性格だ。
蝋燭の焔が昔からの愛読書で、ガストン・バシュラールのような屋根裏部屋の老賢人が理想の姿である。
インターネットの本の買い物は当たり外れがあり、手に取ってみて初めて本の癖のようなものがわかるのも事実だ。買える範囲で気になる本は取り寄せて、折を見てちょぼちょぼ読んでいる。
資金がないので、本との付き合いはほどほどに付き合っている。
部屋にいてさすらい人に憧れて繰り返し聞くミクロコスモス



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