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兎についてきた人だけが迷い込む不思議な衛星

刀剣鑑賞(東京国立博物館)2019-2

2021-02-10 | 長い散歩

 

※「刀剣乱舞」に基づいて行動しております

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さて、いよいよ三日月宗近の鑑賞です。

 

“「名物中の名物」「天下五剣の中でも最も美しい」などと最大級の賛辞を呈される名刀である(刀剣春秋 第782号 葉月 8月号より)”

 

「太刀 銘三条」名物 三日月宗近
三条宗近 平安時代・ 国宝 10~12世紀

 


なんというか……

とても不思議な印象を受けました。

 

見つめても見つめても実感がわかないというか、語彙力が本当にあれなのですけれども誤解を承知で書くと、鉄だろうか?とすら思ってしまう不思議な雰囲気。とにかく細くてたおやかで繊細で…そして鋭いイメージ。

やはりそこで刀剣乱舞での姿が思い浮かぶわけですが、よくあそこまで忠実に表現されたなと。ほわっとしていて、けれども実際に武器として扱われた形跡、、、その鋭さも感じられる。よく考えられたうえでの姿。まずそこに興味を抱かなければこんなにも素晴らしい刀の存在を知らずにいたと思うので感謝です。

そして楽しみにしていた打ちのけ。確かにとても幻想的でしばらく見つめてしまいました。でも意外だったのは実際に刀を目の前にすると地鉄のほうに更なる注目がいったこと。長い年月を感じさせる様子になんともいえない気持ちになったのでした。。。

 

一方VRにて紹介されていた岡田切は力強く真逆の印象を受けました。軽量化のための溝がある~というのを先に学んでおいたお陰でその辺りをじっくり観察することもできて良かったです。

 

ところで、意外だったのが特別な感じの展示形式ではなかったこと。係の方が常時そばにいたので確かに少し緊張感はありましたけど、埼玉の展示形式がスポットライトを浴びつつ静かに佇む感じだったので同じだろうと勝手に想像していたら違いました(もしかしたらスペースの関係とかあえての展示方法なのかな?)でもこちらはこちらでさりげない様子が三日月様らしい気もしましたね。それと印象の違いを感じられたので改めて埼玉の謙信景光を観ておいて良かったとも。

 

で、例のごとくほぼ一口に全集中してしまいまして、名刀が幾つも展示されていたにも関わらずちょっと記憶が(え)そんな阿保な状態でなんとなく感じた全体の印象は、皆“刀”としての威厳と美しさを感じられたこと。そうした中で三日月宗近は他にも何か感じるものがあったということ…例のごとく撮影技術が追いつかず写真を載せられないのですけれども(撮影可でしたけれども)…なぜか鋒(きっさき)が常に光っていたのが記憶にあってそれもまた不思議なのでした。

 

その後、順路に従って多くの貴重な展示物を観て回りました(体力と集中力があれなのに欲張った)。

蒔絵の金のくすみと我が家にあるリモージュ焼きの金のくすみに時の流れをふと感じたり、愛地球博で美しいなと実感した磁器、青磁白磁を見つけてやはり素晴らしいなと改めて思ったり…今後何度か足を運びながらじっくり見ていけたらと思います(観察人間としてはどれ程時間を要することやら)。

 

 

 

 

最後にミュージアムショップに寄り、刀剣関連の本であったり「刀剣春秋」というミニ新聞のようなもの、ポストカードや神戸凮月堂のゴーフル等を購入。

ゴーフルの缶がとても美しい仕様で感動。

 


さてさて、ふとしたご縁で実際の刀剣鑑賞に及んでおりますが、一応自分の中に置いている考えとしては、何が事実か、どういう歴史を辿って来たか、その本当のところは刀自身にしか分からないのかも知れない…ということ。

様々なところで紹介文を読み、その通りの道を歩んで来た刀もあればそうではない刀もあるかも知れません。長い歴史を背負っているのであれば伝言のようになり真実が霞の中に隠れてしまうかもということも。けれども実際に(もしくは写真等でも)見るとその存在がどのような道を辿ってきたのであれ美しいものは美しく、儚く、強く眩いのは確かなのですよね…その受けた印象だけは確かなもので大切にするべき感情だと思いました。

それにしても、、私がどれだけじっと見つめたとしても刀からすればほんの一瞬誰かが見ていた~というほどの小さき存在なのでしょうね……(それもまたよきかな←)


刀とは言葉に表すことが難しい存在。でも確実に心に何かを与えてくれる存在なのでした。

 

 


刀剣鑑賞(東京国立博物館)2019-1

2021-02-10 | 長い散歩

 

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「刀剣乱舞」と出会い、様々なコンテンツが繰り広げられていく中で自分なりに楽しんでいるここ数年。何にどう参加していくかは人それぞれとして、私の場合は実際の刀を見に行きたい~という気持ちがわき起こりました(当初偏見により刀剣鑑賞の参加にあまり良いイメージをもっていなかった←浅はかだった)

その後、ご縁により国宝の短刀『国宝 短刀 銘景光』(埼玉 歴史と民族の博物館)を鑑賞でき、そのあまりの研ぎ澄まされた姿に衝撃を受け更なるたかぶりが。叶うならあらゆる刀剣を今後も観に行きたい…となり、その筆頭ともいえる刀が展示されるとのことで早速行ってみました。

 

東京国立博物館(昨年も展示されたのですが、私が行ったのは2019年です)

 

 

その刀とは───

「太刀 銘三条」名物 三日月宗近
三条宗近 平安時代・ 国宝 10~12世紀

(ちなみ銘とは作者の名や製作年)


存在を知った始まりは、いわずもがな「刀剣乱舞」そこで描かれる男士としての全体の雰囲気や瞳の中に三日月が浮かぶ姿に心を射ぬかれたのでした。この三日月は実際の刀に“打ちのけ”として存在しているもので、号(伝承や来歴からつけられた名前)の由来の1つともなっています。これは是非とも見たいところ。

 

でもその前に、、、

 

今回の展示ではもう1口(ふり)の刀と比較するようなVR映像イベントが開催されていました。

(上映後に、撮ってもいいですよといわれたスクリーンの映像)

 

もう一口とは……

「太刀 銘 吉房」岡田切
福岡一文字吉房 ・国宝 13世紀

 

当日は早く刀を見たいがためにVRは後にしようかなと思ったのですけど、上映時間がピッタリと合い先に見ることに。

…正直、先に観ておいて良かったです。というのも刀傷であったり目釘穴を閉じたという解説であったり、納められていた鞘拵えは皮等を使用していてなかなか後世まで残りづらいことなど、裏話というか知識を得て実際の刀を目にすることで一層感慨深く感じられたからです。ちなみにVR=スコープ装着と勝手に思い込んでいたらそうではなく、贅沢にも生解説で映像を見てゆくというものでした。

他にもためになる内容が続き、そうした中でも地鉄が昔のものであることを表している~というところではなんともいえない気持ちになってちょっと泣きそうに(ラストの音量が上がってゆくところでも感涙)更に昔京都の旅行にて高台寺の印象がとても残っていたので映像にて紹介された際不思議なご縁も感じました(三日月宗近は豊臣秀吉の正室高台院が所持し後に徳川秀忠に贈られたといわれている)

すると…この記事を書いている間に今後予定されている刀剣乱舞の舞台にて高台院様が登場することを知り、ちょっと凄いタイミングだなと驚愕。あとシアターでは触れていなかったと思うのですが、諸説の1つに中島飛行機の社長の手に渡ったかも知れないというのがあって私の祖父が中島飛行機とご縁があったのでそこも不思議なご縁を感じました。なんというか…見るべくして見たのかもしれないなあ、、、

 

 

VRを観た後、いよいよ刀剣の鑑賞です。

 

つづく