馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

習字の練習。半紙千枚を書くということ・・・。

2012年07月28日 | 日記
何時になっても字が上手くならない。毎月、先生からお手本をもらってそれなりに見よう見真似で課題をこなしてはいるのですが、それだけのことでいざそれでは自分なりに何か書こうとしても書けない。お手本がないと全く書けないのです。

 ゴルフをする人は、ダンプカー1杯分のボールを打ち込んで初めてゴルフらしいプレーができるのだそうです。大抵の人は運動神経の良さや小器用さなどでそこそこのレベルになり、お付き合いに不自由しないまでになるそうです。それでも不足分はクラブがどうのなど道具の性能に頼るそうです。
 どんなことでも最低限の基礎知識や技量が必要で、その部分を飛ばして高みを目指しても駄目だそうです。
野球では1,000本ノック、相撲では鉄砲100回、・・・・・などなどどの分野でも厳しい鍛錬を重ねて初めてスタートラインに立つことができるようです。

 「楷書3年、仮名?年」と言うそうです。大人が習字を始めても先生はなかなか「楷書」を教えてくれません。理由は大人の場合は取り敢えず記帳所で恥をかかない程度に書ければいい、と言うことで習字を習いだすからです。ですから「一」や「十」などの単純な字を毎日毎日繰り返しただただ只管横棒や縦棒を書き続ける楷書の練習を3年間続ける人は先ずい無いからです。

 塾の大先輩で「刻書」の匠がいます。この人は百貨店で「日本の匠」展などで刻書を実演展示販売をしている知る人ぞ知る名人です。
この人は、生きた字を彫るには筆遣いが分からないことには本当の字は彫れない、と入門して3年間楷書の練習を遣り遂げた経験があります。
 「貴方はカイショなしだから楷書は教えない」と先生に言われています。などと塾の様子を話したりして習字上達法のアドバイスをしてもらいました。「兎に角1,000枚書いて先生の所に持って行きなさい」「1,000枚書いて持って行けば、先生の対応が変わるはず」とのことで写真のように1,000枚を兎に角書き上げて先生の所にお持ちしました。

 1,000枚書いて分かったとは、大変な嵩になるということです。写真の左は新品の半紙1,000枚です。右側は書き終えた1,000枚の半紙です。この嵩張る半紙を先生の所に持って行くだけでも大変だ、と言うことが分かりました。
1日に100枚を書いても1,000枚では10日掛かります。1日100枚を書くだけでも一寸やそっとできるものではありません。
 先生の若い頃に1日1,000枚書いたことがあるそうです。
1,000枚書いている内に目的が枚数を書くことばかりに注意が行ってしまいます。手本も見ない、集中もしない、ただただあと残り何枚書かなければならない。と言う全くおかしな感覚になってしまいます。手段が目的になってしまっているのです。

 1,000枚書いて先生にお見せすると、確かに変わりました。先生は1,000枚全部に目を通してくれました。
そして今後の練習方法について「真面目に書きなはれ!」の一言でした。

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