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馬糞風リターンズ

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NHKドラマ「夫婦善哉」・・・「妾にしたろ!」

2013年09月08日 | 大衆演芸
付けっ放のテレビで「夫婦善哉」を放映していました。何回かのシリーズ仕立てのようですが、たまたま観たので何とも言えませんが、画面もすっきりしていて面白そうでした。蝶子役の尾野真千子が好演しているように思いました。
織田作之助生誕百年と言うことで一寸したブームになっているそうです。僕は原作の小説「夫婦善哉」は読んだことがありませんが、淡島千景と森繁久弥、野川由美子と藤山寛美の「夫婦善哉」を観たことがあります。
  
蝶子としては淡島千景、野川由美子よりも尾野真千子が役柄にぴったりとはまっているようです。恐らく役者・尾野真千子の生涯の代表作になるのではと思えるくらいの適役です。
 一方、柳吉役は、何と言っても森繁久弥です。藤山寛美は彼の私生活とキャラがダブってしかも船場の老舗のお店の「ボンボン」という育ちの良さに欠けるのは致し方のないことです、が柳吉のキャラとしてはミスマッチと言わざるを得ません。今回の柳吉役は森山未来ですが、柳吉のキャラである自己破滅型の放蕩三昧で自己規制ができない「あかんたれ」の「ノー天気」ではなく、文士崩れのニヒリストのようで柳吉の稚気愛すべきキャラとは程遠いもののように思われます。
夫婦善哉のある法善寺横丁の東西の出入口に木造看板がかかっていて、西側は藤山寛美、東側は三代目桂春団治が揮毫したものです。面白いことに西側にある藤山寛美の看板では「善」の字の横棒が1本足りません。
「風立ちぬ」で喫煙シーンにクレームがついたそうですが、ドラマでは「たばこ」を吸うシーンもあります。同じNHKのドラマで戦前戦後が舞台になった「おひさま」「梅ちゃん先生」「カーネーション」などでは嫌味なくらい「たばこ」は排除されていました。
 また、セリフでも「妾にしたろ!」のような非難の的になりそうなものもボンボン飛び出しています。
4組のHP「阿倍野星迷・川柳塾」で塾頭の作に「年相応 酒も女も 2合(号)まで」 と言う迷句が投稿されています。

 「二号」「手掛け」「めかけ」など何れも「妾」と表記されるようですが・・・・。
桂米朝が復元し復活させた落語のネタに「算段の平兵衛」と言うのがあります。その枕の部分で「てかけ」というのは、「二号さん」「妾」の関西弁。関東の「めかけ」と同意語で、「手をかけるか、目をかけるかだけの違い」と解説しています。
大阪弁では「○○さん」と言うのを「○○はん」と言います。「女将さん」は「女将はん」「お妾さん」は「お妾はん」と言います。「二号さん」は「二号はん」となります。
 古い大阪の商家の隠語で「二号はん」のことを「こなから」と言うそうです。
一升枡の半分は五合枡。その五合枡の半分を「半枡(なからます)」。更にその半分を「小半枡(こなから)」と呼ぶ。つまり、五合の半分は二合半。即ち「小半(こなから)」=「二合半(にごうはん)」と言う判じ物です。詳しくは桂米朝「算段の平兵衛」を聞いて下さい。


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