馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

気になるTV-CM

2010年10月15日 | 日記
サントリーのグルコサミンのCMに老夫婦役で香川京子が出ています。
香川京子の老いた姿などは出来れば見たくないのですが・・・・。



 相手役の「おじいさん」は、何処かの劇団員の人かな位に思っていました。
今日、よくよく見ていると「左右田一平」だと分かりました。
左右だ一平は、栗原旭、島田順司らと共演し「新選組血風録」「燃えよ剣」など時代劇の名脇役だった俳優です。
大変な酒好きだったそうで、芸名の「左右田一平」は事あるごとに「そォうだ!一杯」と酒を飲んでいたことから「左右田一平」としたそうです。

 最大の疑似科学・・・健康食品
サプリメント、健康食品のCMが花盛りです。有名俳優を起用して「健康で長生き」「元気が一番」などと「元気で溌剌」「足腰丈夫」な爽やか イメージの映像を流しますが、商品の「薬効」を決して言いません。

 補充療法
脚気はビタミンB1が不足すると罹る病気です。脚気はビタミンB1を必要量摂取すれば治ります。
女性の更年期障害は女性ホルモンが分泌されなくなると起こります。症状を緩和するためには女性ホルモンを投与します。
これらの様に「足らないものを補充する」治療法があります。

 グルコサミン、コンドロイチン、コエンザイムなど加齢には、①伴なって減少する。
これらの物質は、②自分の身体で作れない。
などと云って「だからグルコサミン・コンドロイチンを飲みましょう」となる訳です。

 CMで「腰痛」が治るかのような表現をした映像が流れます。
高齢者の「腰痛」の多くは「変形性関節症」だそうです。この「変形性関節症」は確かに「関節軟骨」が減っていろそうです。この「軟骨の減少」が「グルコサミン」の不足とどの様に関係するのでしょうか?何時も診てもらう先生に聞きましたが「論拠」は無いそうです。
 また、コエンザイムやグルコサミンが年齢と共に減少するデーターが表示されます。
これも専門家にお聞きしますと「トリック」があるそうです。
「腰痛」が治るかのようなCMで「グルコサミン」が加齢と共に減少するデーターは、或る論文(※1)を引用しているとのことです。その論文は「皮膚」のグルコサミンの加齢による減少を調べたもので「関節軟骨」のグルコサミンを調べたものではないそうです。
 「コエンザイム」は20歳前後をピークに80歳では50%に減少する、と云うデーターが表示されます。これも或る論文(※2)の中から、人の心臓・肝臓・副腎各臓器のデーターから引用されたものとされています。
それによると「心臓」は、80代では20代の50%の数値になりますが、肝臓・副腎は変化がないそうです。
 我々の身体の臓器には「必要に応じて生産量を調整する」機能があり、80歳代の人の心臓にはコエンザイムは「20代の50%」で十分とも考えられます。

 要するに「年齢と共に減っている」という内容は、それ自体極めて怪しいものです。 
CMでの謳い文句やもっともらしい科学的データーは、なにやら「うさん臭い」い「インチキぽい」ものです。

 また、グルコサミンやコエンザイムは、自分の身体の中で作っているものですから、通常の食事をしていれば、わざわざそれ自体を更に摂取する必要はないそうです。
グルコサミン・コエンザイムなどを経口摂取しても「薬効」通りの効果を示す可能性は先ず無いと考えた方が妥当のようです。

 もっと常識を働かせれば、本当に有効であれば「医療の現場」で活用されるはずです。
「腰痛」で通院している人で「グルコサミン」の投与を受けている人がいるか、聞けばすぐに分かることです。

こんな「うさん臭い」商品のCMに香川京子は出て欲しくなかったなァ・・・。

※1
 Longas Mo,RussellCS,He XY:Evideence for structural changes in dermatan sulfate and hyaluronic acid with aging.

※2
 Kalen A,Appelkvist EL,Dallner G:Age-related changes in the lipid compositions of rat and human tissues.

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