馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

割箸を使わない店

2009年08月25日 | 日記
 僕の嫁さんと夏休み最後のドライヴに行きました。
昼食のため入ったレストランは、店内いたる所に「ロハスな店○○」の文字が躍っていました。メニューにも商品よりも食材の講釈がやたらと書かれていてちょっとした教科書のような感じがするご大層なものでした。
僕の嫁さんは結構軽薄な所がありますので「無農薬、国産、ヘルシー・・」と喜んでいました。
 店の説明書によると「ロハス」とは「健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイル」=「LOHAS→Lifestyles Of Health And Sustainability 」とありました。
 注文する段になって「喰うもん」が何も無い。嫁さんは「雑穀ご飯+無農薬ヘルシーサラダ+国産牛肉タタキ+・・・・」を注文しました。
僕は「国産牛肉タタキ+パンプキンスープ+ライ麦パン」を注文しました。
僕のメニューは、スプーンとナイフ、フォークでしたが、嫁さんは「箸」を使うメニューです。この店は「割箸」ではなく写真のように「塗りの箸」が供えられていました。
 ナイフ・フォークなどの金属器は、使い回しするのに違和感がありませんが、箸を使い回すのには抵抗感があります。これも「ロハス」なのかなア。
僕は20年間「業務用食品卸会社」をしていましたので、メニューを見ただけで大体の原価が分かります。
この店の売値は、このクラスの通常店よりかなり高く設定されています。
使用食材は、ご大層に講釈しているけれど、通常使用している食材と何ら変わるものは無い様に見受けました。
そうすると「ロハス」をうたい文句にしたこの商法は、非常に上手い商売のやり方になります。
その上「使い捨て」の「割箸」の費用も節約できます。
商売とはこの様に「一つの物語」を創作して客を煙に巻く事が大切です。

 ここで僕の考えを1つだけ書きます。
「割箸」業者で一部上場している会社はありません。むしろ家内工業の零細企業ばかりです。奈良の五条の「割箸工場」に行けばすぐに分かります。
間伐材や製材後の端材を加工して「割箸」は作られます。
割箸を作るために木を切ることはありません。
 新聞は「割箸」の使い捨てを環境破壊の元凶の様に報道します。
静岡県の白砂青松の由比の浜などの海底をヘドロで埋め尽くしたのは、製紙会社の廃液です。その製紙会社が作る紙パルプの大半は新聞用紙です。
割箸の使い捨てでこの様な大規模の環境破壊があったことを僕は聞いたことがありません。
新聞社は、新聞古紙回収にどれだけ積極的なのでしょうか?
今は、古紙回収率は70%前後になっているようですが、これは新聞社が行っているのではなく、回収業者や民間ボランティヤーの実績です。

 「太平洋に小便をして、水が増えた」と騒ぐのはおかしい、と嫁さんに言ったけれど、どうも嫁さんは理解できなかったようです。