『一念発起して事を始めても、じきにくじけてしまう弱さを、だれもが持っています。「こんなことを続けていても、どうにもなるものじゃない……」と、怠け心に勝手な理屈をつけて、自分に負けてしまうのです。
ですから、いったん思い立って目標を定めてスタートしたら、後戻りできないように歯止めをつくっておくのが、事をやり遂げる秘訣です。
自分の心の中で「こうしたい」と思っただけでは、それはただの願いです。ちょっと困難にぶつかっただけで、じきにくじけてしまいます。ですから、人さまの前で言葉に出して「私はこれを必ずやり遂げます」と約束する。口に出して仏さまにお約束する。それが誓願です。
法座で自分の決定を話させてもらうのも、ご命日に説法をさせてもらって精進をお誓いするのも、誓願なのですね。その誓願を仲間のみなさんが見守ってくださる。お手本を見せてくださって怠け心に引きずられそうになっても、気を取り直して立ち直る力を貸してくださる。それがサンガ(同信の仲間)のありがたさなのです。』
庭野日敬著『開祖随感』より
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