『立正佼成会創立五十五周年を迎えて、法華経に遇いえたときの感激が、昨日のことのようによみがえってまいります。
私の恩師の新井助信先生は、孔子さまの教えに心酔されていた漢学者でした。その先生が法華経を勉強されて、「これは万人を住まわせる大建築だ。それに比べると、孔子の教えはよく整えられた盆栽ともいえよう」と感嘆され、「法華経は、さまざまな教えのすべてに、そのところを得させ、すべてを生かす教えだ」とおっしゃって、講義してくださったのでした。その新井先生の講義をうかがって、私は「これだ!」と全身が震える思いがしたものでした。
私はそれまで、六曜の法則、修験道の荒行、姓名鑑定など、人を残らず救える道を求めて遍歴してきたのですが、ついに、そのすべてを包含して、しかも百パーセント人を救うことができる教えに出遇えたのです。
まさに手の舞い足の踏むところを知らぬ感動で、もうじっとしていられなくなってしまったのです。』
庭野日敬著『開祖随感』より
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