四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

つらいね、でも大丈夫だよ

2017-06-27 06:05:28 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『病気の苦しみによるうめきも、その半分は「私の苦しさを分かってほしい」という訴えだといいます。ですから、そばについていて手をにぎってあげるだけで、痛みが半減するのです。

経験の豊富なお医者さんは、その患者さんのつらさや心配を自分が受け止めてあげて、「そうだね。ここが痛いんだね。つらいんだね」と患者さんの訴えを、もう一度繰り返して口にして痛みを共にするのだといいます。

 大聖堂のご本仏さまは「与願施無畏(よがんせむ)」の印を結ばれています。右の手のひらを開いて「なにも心配することはないのだよ」と前にかざされ、左手を「この手にすがりなさい」と私たちに差し伸べてくださっています。病気にかぎらず心配事を抱えているときに、心から信頼している人に「心配しなくていいんだよ」と言ってもらえると、力がわいてきます。

 観世音菩薩は、助けを求める人の声を聞くと、その人その人にふさわしい姿で身を現わされて、隣に寄り添い、「つらいね。でも大丈夫なんだよ」とおっしゃってくださいます。相手の心に寄り添うことさえできれば、なにも言わなくても、こちらの思いは伝わるのです。』

 

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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